スズキ拓朗×香取直登ダブルビルソロ | スズキ拓朗の"クッタクのある"日々

スズキ拓朗の"クッタクのある"日々

CHAiroiPLIN主宰 tamagoPLIN主宰 コンドルズ所属
コンテンポラリーダンサー/コレオグラファー/演出家

スズキ拓朗×香取直登
ダブルビルソロ公演

無事に終演いたしました!!


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タイトル「ハラホロヒレハレ
いやはや、響きと雰囲気に魅力され、このタイトルとなりました

僕が自身のカンパニーを立ち上げたのが2007年

ソロを発表したが
2010年
ブリックワン企画ダンスシード
YAOYA

それをリメイクして発表しのが

2011年
横浜ダンスコレクションEX
15分作品




次に発表したのが
2013年ソロ企画
toy tooy toooy
25分作品


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そして今回が最新!!!
2014年ソロ!
ハラホロヒレハレ

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写真 鈴木みほ

20代最後のソロとして、どのように自分と向き合い、どのような作品で挑むべきなのか、、、そして挑みたいのか、、
なかなか自問自答しました

正直、同じ20代の作品達
特に「言ったりきたり」は
海外での公演も経て、現地の言葉でも言葉遊びができる仕上がり
そして迷いも疑いもない真っ直ぐな作品達

勢い、パワー、ハングリー精神

全てにおいて過去の自分と比べる自分がいました
過去の自分に勝てないんじゃないかと思う自分がいました

何故なら、当時の僕は踊ることだけに集中し、費やせる時間全てをかけて作品を作り
世の中に満足できず、イラだち、何かと戦う姿勢で作品を作っていたんです

そのパワーというのはやはり計り知れない強さとスピードがあって

ドーピングと言っていいほどに興奮状態なのです

そんな自分と再び対面し、新たにソロを作る作業
目の前にいるもう一人の自分になんて話しかけたらいいかわからず、ただただ時間が過ぎる稽古が続いたのでした

なぜなら
僕は一人で戦うことよりも
仲間と作品を作る時間のほうがここ数年で得た喜び、そして面白いと感じる確信に変わっていっていたからです

自分のカンパニーだけでなく、コンドルズとの創作時間、他のカンパニーの振付、子供達と作品を作る企画、自分が出演しない演出のみの企画

そのすべてに楽しみと喜びと掛け替えのないものを感じてきました

こんな沢山の大切なものを抱えながら、全てを捨ててひとつのことに集中していた過去の自分に勝てるんだろうか…

そんなことが、今回の僕の頭の中ではグルグルと回転しつづけていました

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しかし、何故だか不安ではありませんでした
それは何故なのかはわかりませんでした
時間ないぞ…時間ないぞと思う反面

妙に落ち着きはありました
なんとかきっと、面白いことにいきつく
そんな
なんの説得力もない落ち着きだけがあったんです

それは稽古をしていてわかってきたことで


舞台監督のツッチーさんがなんもないねと言ってくれたり
照明の坂本さんがタバコ吸ってたり
音響のコウヘイさんは、僕が何時間もかかってできない編集作業を1分でやっちゃったり
映像のオクダさんが見る前から面白いねって言ってたり
プリンの仲間はみんな他の現場で頑張っていたり
観に来てくれると言ってメールをくれる地元の友達がいたり
モダンタイムスでの稽古場で良平さんがいたり
家に帰ったら猫がいたり

僕の周りには沢山の人がいて
それがわかってるから
だから落ち着いている自分がいたんだと思います

それは、甘えられる人が沢山いるとかそういうことではなくて

ここ数年で自分が歩んできた道
その全てを振り返りながら、その全てを実感しながら作品を作ればいいんだなと
今回はそんな風に思い創作したのでした

作品を作ることは、過去の自分と戦うことではなくて
今目の前にあるものを見つめ直すこと

そう思えました

答えはないけど、応えなきゃいけない問題は山程ある

20代最後のソロは自分に向かうのではなく
内側を見つめるのではなくて、外側をみつめる作業となりました

そのいきつく先が何故か
オバケというキャラクターでしたが、何故そうしたのかはちょっと説明できません(^^;;わかりません

簡単に言うと、
オバケになりたいオバケのお話でした

ダンスなのにお話でしたと言われても困りますよね
しかしお話になってることが僕にとっては一番重要なことでした


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日本のおもしろさ
人間のおもしろさ
日本のおかしさ
人間のおかしさ

そういったことに注目しました

慎太郎さんは「ジムキャリーみたいだった」と言ってくれました

勝山さんと古賀さんは「チャップリンだった!」と言ってくれました

とてもうれしいお言葉です
僕の尊敬する役者さんの名前が二人も出てきたので驚いてます

人生を喜劇としてとらえたい
自分が死ぬ前に泣きながら笑って思い出したい

子供のころチャップリンを見て僕が思ったことです

今回のソロは、その第一歩として20代の作品として一つ点が打てた気でいます

30代、40代と年を重ねるごとに、僕はきっとどんどんと心も身体も変化していくんだと思います

その度に悩むとおもいますが
今はそれが楽しみです

将来の僕へ、無責任に楽しみにしてごめんなさい 笑

とにかく20代のソロとしての代表作とも言えるものが今回できた

そのことに感謝してます

観に来ていただいた皆様、ご協力いただいたスタッフの皆様

本当にありがとうございました

これからも作品作り続けます!

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