スパイダルコ ミリタリー2(Spyderco Military2)簡易レビュー | 北欧ナイフでお気軽アウトドア

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というわけで、今日はスパイダルコの話題。

もちろん、それだけじゃなくて、そこを切り口にして最近ちょっと思うことなんかも、

書けたらいいな、なんて思っています。

 

まずは、四の五の言う前に、モノそのものを見て頂きましょうか。

 

 

いわゆるブラックコーティングがされているモデルです。

写真ではちょっと伝わりにくいですが、フォールディングナイフとしては大きい(長い)かな、という感じ。

 

 

スパイダルコのナイフ、常に一定以上の人気があって凄いですよね。

特に人気のあるモデルが、私もブログで紹介したことのあるパラミリタリー2なんですが、それとは別に「ミリタリー」というモデルもあります。

 

 

単純にまとめると、サイズ感順に「ミリタリー → パラミリタリー → パラ3」という感じ。

好み、用途によってサイズを決めていけばいいんですが、圧倒的に人気なのがパラミリタリー2。

フォルダーとして一番使いやすいサイズ、といってもいいでしょう。

切れ味、取り回しの良さ、鋼材の高級感、切れ感(≒切れ味)に申し分なし。人気な理由がよく分かるナイフです。

 

 

で、一方、ミリタリーの方はサイズが大きく、「フォルダーです」というよりは、もうちょい大きい感じ。

つまり、誤解を恐れず云えば「大型フォルダー」というイメージに近いかなぁ。

握ってみると、かなり余裕のあるハンドルで、ちょっとしたフィクストナイフくらいはある感じ。

 

 

問題は、ミリタリーというモデルも以前からあるモデルなんですが、近年リニューアルされまして、「ミリタリー2」(Military 2)となっていたんです。

 

 

鋼材、ロック方式などが大きな変化でしょうか。

鋼材はCPM S30V、ロックはライナーロックからコンプレッションロックに。

恐らく、以前のミリタリーよりも、一段も二段も使いやすくなっているのではないでしょうか?

 

 

左がミリタリー2、右がパラミリタリー2です。

ロックの機構がちょっとわかるかと思います。同じコンプレッションロックといっても、ちょっと違いはあるみたいですね。

 

 

そういえば、説明書を見ると、ミリタリーの元々のコンセプトって「自分の息子が軍役についたとして、どんなナイフを持たせたいか?」という設計思想によって作られているようです。

ですので、そうしたハードなタスクに堪えうるような、頑丈さだったり、使いやすさだったり、切れ味だったりという要求を満たすナイフになっている、と言えそうです。

それは、パラミリタリー2、パラ3でも同じでしょうね。

 

 

あっ、大事なことがあった。

今、ショップでも無印の「Military」と今回の「Military2」がまだ、どちらも売られていたりするみたい。

ご購入の際には、自分が欲しいものを買われてくださいね。

一番簡単に見分けるポイントは、コンプレッションロックであるか否か、だと思いますが、もしご自身で判断が付きにくいようであれば、ショップに問い合わせるなどするのがいいですね。

 

 

さて、本当にファーストインプレッションで言えば、刃先、ポイント部が割と薄いように思えました。

「刺して、こじる」みたいな使い方にはまず向かないでしょうね。多分、切っ先が折れたり、曲がったりしてしまいます。

一方、切る仕事、カッティングタスクに対してはかなりの威力を発揮できそう。刃長の長さを活かして、お魚なんかもサバけるんじゃないでしょうかね。

 

 

さてさて。スパイダルコって比較的手を出しやすい価格のものから、ちょっと高級なライン(私にとって、今回のミリタリー2もそうだ)まで、幅広い価格帯のナイフがあります。

 

 

で、よくね、私もアウトドア系のブログとか、いわゆるXの投稿、あるいはYouTubeの投稿が目に入ってしまい、つい読んで、見てしまうことも多いんですが……。

 

 

飽くまで一般論でいいますね。

Amazonで廉価で売られているような、メーカーもよくわからないようなナイフを買うより、一定以上の価格で、名の通ったナイフメーカーのナイフを買ったほうが、結局安くつくんじゃないかなって。

 

 

「一定以上の価格ってなんじゃい」

って言われそうですけど、ちょっと大ナタ振るって、20,000円以上としてみましょうか。

そのくらいの価格で作りや性能にブレイクポイントがあるはずです。

 

 

あとは、ナイフの専門店にもカテゴリがあるような、有名な名の通ったメーカーのナイフを買うこと、でしょうか。

名前を背負っているわけですからね、そうそう悪いものはリリース出来ないはずなんです。

あとは、製造国なんかにも注目してもいいかも。

 

 

台湾製はかなりよくなった、といいつつも、自分の肌感ではまだまだな部分もある。

ジャパンメイドが一番か? って言われたらそれも一つの解ではあれど、絶対的なものでもない気がする。

これは本当に自分の感覚ですが、U.Sメイドのものが、今、自分の中では値段とクオリティが噛み合っているような、そういう印象がありますね。

 

 

まぁ、こういうことを書くとですね、「安くてもいいナイフはたくさんある!」みたいな反論を頂くんですよ。

いや、分かってますって。反論している人もおそらくその辺り、読み取った上で書いてくるんですよね。「分かっちゃいるけど、言っときたい」みたいな。

 

 

例えば、私もいっつも推しているビクトリノックスなんか凄いですよね。価格とクオリティが良い意味で噛み合っていない。

自分の30年以上に渉るナイフ生活(?)からの意見を言わせて頂くと、フォルダーなんかは20,000円当たりがブレイクポイントだぞ、と。

 

 

で、一度Amazonとかでイッキュッパで売っているようなナイフを何本も買うのを辞めて、一度、ちょっとそうした高級なラインのものを買ってみて欲しいんです。

そして、それを一つの基準にしてもらえると、またナイフの世界が広がるんじゃないかと思います。ちょっとお財布には痛いかもですが。

 

 

昨今、ブランドもよく分からないような、それでいて見た目は割といいナイフって結構増えていて、特にAmazonで大量に出品されていますよね。

で、それらを扱ったSNSの投稿が多いような気がして、私は逆に、もっといいやつ買ってみてよ! という提言をしたい、というわけです。

 

 

ミリタリー2の方はパラミリタリー同様、使い込んでまた続報を出せればと思っています。

では、今日はこの辺で。