【 今年も無病息災への感謝と祈り ~2024「夏越の祓」と「水無月」~ 】 | ほっこりオヤジのつれづれ街ある記

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yahooブログから引っ越して来ました。
ただの日常を記した面白味の無い記事の拙いブログです。写真も初心者ですが、よろしく!!

    本当に月日の経つのが早くて、今年も半分が過ぎてしまう...。

 

    毎年、一年のちょうど折り返しにあたる6月30日(昔は陰暦の晦日)に、

    京都の多くの神社などで“夏越しの祓”(なごしのはらえ)という行事が

    行なわれる。

    この半年間の罪や穢れを祓い、次の半年の無病息災を祈願するため、

    宮中や諸神社で行われた祓(はらえ)の行事を“夏越しの祓”と呼んだ。

 

    京都の神社では、古くから鳥居の下や境内に茅(ちがや)で作られた

    大きな茅の輪が用意され、その輪を潜ったり、人形(ひとがた)を作り

    身体をなでて清めてから水に流したりしたという。

 

    今年は、どこの神社にお詣りするか...と暫し迷ったけれど、

    やはり、足腰の衰えを痛感し始めたオヤジとしては、「足腰の神様」

    として信仰が篤い護王神社へと足を向けた。

 

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   ◆護王神社

    護王神社は、烏丸通を挟んで京都御苑の西側にあり、「いのしし」の

    神社として親しまれている神社。

    桓武天皇の平安京遷都に貢献した和気清麻呂(わけのきよまろ)と、その

    姉の和気広虫(わけのひろむし)が祀られている。

    また、猪に助けられた清麻呂公の足の怪我が治ったことから、足腰の

    病気・怪我の回復にご利益があるとのことで有名。

        

    奈良時代末期、当時の実力者・弓削道鏡が、偽のご神託によって、

    天皇の位を我が物にしようとした事件が勃発。

    和気清麻呂が、真のご神託を天皇に奉じてこれを阻止したが、道鏡に

    より足の腱を切られたうえ、九州の山奥に流刑となる。

 

    九州に下る途中、道鏡の刺客から襲われるなどの危険に遭うが、突然、

    山中から現れた約300頭もの猪(いのしし)が清麻呂を守り、道案内を

    したという。

    その後、清麻呂が悩んでいた足萎え(あしなえ)の病が不思議なことに

    治って、歩くことができるようになったと伝えられ、この故事から、

    足腰の神様として広く崇敬されている。

 

    猪に挟まれた鳥居を潜って境内に足を踏み入れると、手水舎でも

    猪さんが迎えてくれる。手水鉢の中は紫陽花の”花手水”。

        

 

    境内の正面には、立派な「茅の輪」。

    その右横には、茅の輪の潜り方の説明も。

    

        この日は、なぜか女性の参拝者の姿が目立った。

        

 

    境内のあちこちに「猪」の置物や彫刻などが奉納されている。

    招魂樹(御神木?)の根元には、こんなに多くの願いを記した

    願い札も...。

     

 

 

    護王神社を後にして、京都御苑の中を歩き、閑院宮邸跡などにも

    立ち寄りながら、もう一つ、寺町通の下御霊神社の「茅の輪」潜り

    も訪ねてみた。

 

   ◆下御霊神社

    ご祭神は早良親王以下の八所御霊(はっしょごりょう)

    貞観5年(863)の神泉苑御霊会(しんせんえんごりょうえ)の祭神を

    下出雲路の地に祀った後、天正18年(1590)に豊臣秀吉により

    現在地に移されたという。

    

 

    護王神社とは打って変わって、ほとんど参拝者の姿が無く、

    閑散というより、静寂...そのもの。

 

    歴史的にも大変由緒ある神社なのに、どうしちゃったんだろう

    ...と思っていたら、一人の若者が茅の輪潜りの参拝に。

    

 

    寺町通りに面した鳥居の下に鎮座しているのは、10数年前に

    ネットなどで人気に火がついて、若い女性達がカメラを携えて

    押しかけるほどの大ブームだった「笑う狛犬」クン。

        

 

 

    そして、“夏越しの祓” に欠かせないのが「水無月」という

    季節菓子。

    「水無月」とは暦上で6月のことを指すが、なぜ和菓子にも

    同じ名前をつけたのか、その由来は、旧暦6月1日に氷を

    食べて夏バテを予防するという風習からだという。

    それは、元々室町時代の宮中で行われていた行事。

    しかし、当時の庶民には、この行事を行って暑気払いを

    するために高級品である氷を入手することはできず、その

    代わりに氷に似たお菓子を食べて、夏バテ予防をした。

    それが和菓子水無月の始まり。 

    三角形の形は氷の欠片(かけら)や氷の角を表し、小豆は

    邪気払いや悪魔祓いという意味で乗せられている。

    

              

    今年は、自宅近くの「みずは北川」さんで「白」と「黒糖」をチョイス。

    他に「抹茶」もあり。

 

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    護王神社は、かなり多くの参拝者で賑やかだったけれど、

    下御霊神社の参拝者の少なさは少々驚き。

 

    五月の例祭での神幸祭・還幸祭などでは、つい最近も、

    かなり賑やかに挙行されていた様子を目にしていただけに、

    この閑散とした風景は寂しさを感じた。

 

    ここ数年、立ち寄るたびに感じていた、建物や境内の

    管理がちょっと行き届いていない...のではとの

    懸念が招いている実情でないことを祈りたいが...。