痛くも痒くもない。

この身体に癌細胞が潜り込んでいるとはどうにも合点がいかず。

癌だと言われても日常生活は何も変わることはない。

 

いつものように、

朝になればカーテーンを開け、

“あらま!なんてこと、雪だらけだ~”

 

白鳥や雁のにぎやかな鳴き声が聞こえる空を眺め、

ワンコと乾いた道路をさっささっさと歩き、

水仙の芽がちょこっと顔を出していたのに、

 

また雪がすっぽり覆い隠している。

 

雪よ雪

まだ降り足らぬのか

春分がきたのをご存じないか

春を押しては曳いて

そんな3月が

私は好きだ

 

 

そう変わらぬ風景

新聞を読み、ご飯を食べ、わんこ、にゃんこ、小鳥さんにご飯をあげて、

なんにも変わらず

 

変ったのはごみだしだ。

 

70の声をきいてから不要な物をちまちま捨てていたのだが、

癌細胞がおとなしくせず、

あっちにこっちに顔を出してからではうっとしい。

整理のスピードが俄然あがった。

 

小気味がいい。

 

今日は洋服と靴45ℓゴミ袋5個。

 

陶器、着物はじっくりやるか。

お気入りはお気に入り。

急ぎ捨てることもあるまい。

 

それにしても、

不思議だわ。

いつのまに入り込んだのかね。

 

無用な長物。

早い内に姿を消してもらえねば。