その1874。函館バス2024年4月1日改正で大減便となる59系統について | 北海道のアンジュルムファンのブログ

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2014年12月22日、改名に伴い「北海道のスマイレージファン」から「北海道のアンジュルムファン」に変更しました。

昨日22日、函館市地域公共交通協議会の総会が開かれ、そこで函館バスの2024年4月1日改正について協議が行われました。

その中で出てきたのは、函館バスが「基幹系統」に位置づけている59系統の大幅減便でした。

(参考資料:湯倉神社前(3)の時刻表。7E・7F・59系統欄に網掛けがされている)
 

この記事では、まず59系統とはどのような路線なのかを説明した上で、この系統の持つ機能がどう変わるのかを見ていきたいと思います。

 

昨日の分の資料については、まだ函館市地域公共交通協議会側のページには掲載されていませんが、市議会関係者向けのページには掲載されています。

https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2020102800023/file_contents/koutuukyougikai.pdf

<59系統とは>

函館バスの59系統は、旭岡地区の旭岡中学校を起終点とし、湯の川地区の湯倉神社前(→函館市電・湯の川電停)、美原地区の亀田支所前、本町地区の五稜郭(→函館市電・五稜郭公園前電停)、駅前地区の函館駅前(→函館市電・函館駅前電停)を経由し、函館バスセンター(函館バス本社)まで運行される便です。

旭岡地区・湯の川地区・美原地区・本町地区・駅前地区を結ぶ函館バスの中でも需要の高い系統です。

(参考資料:59系統函館バスセンター行き 函館営業所所属T3600号車 2024年2月23日、湯倉神社前(3)で撮影)
 

2019年4月のダイヤ改正時に、函館バスでは系統番号の大再編を実施しましたが、そのときに系統番号が変わらなかった系統でもあります。

 

前回のダイヤ改正時(2023年10月1日)時点では、平日31便・休日27便が設定されていますが、今回のダイヤ改正時に平日1便・休日運休に変更となる見込みです。

 

ここからは、59系統が担ってきた各地区間の輸送形態がどうなるか見ていきます。

<旭岡地区-湯の川地区>

旭岡地区については、こう記されています。

旭岡地区は需要に対して運行本数が多いことから減便を行い、一方で他系統の時刻調整および経路変更、増便によって代替輸送の確保を図る。

平日、旭岡中学校前から湯倉神社前へ向かうバスは29本から23本に減ります。

59系統の15本減便に対して、

  • 76A系統の延伸で1本増
  • 76B系統の2本増便
  • 99・99A系統の経路変更で6本増

で対応します。

<湯の川地区-美原地区>

この区間では59系統の他にも数多くの路線の運行があり、前回のダイヤ改正時点で、湯倉神社前→亀田支所前間は平日40本、土曜日33本、日曜日・祝日29本の運行があります。

今回のダイヤ改正後は平日27本に大減便となります。

 

また、

湯倉神社前(3)12:41発41系統→花園町(6)12:48着

花園町(6)12:57発85A系統→亀田支所前(5)13:09着

という乗り継ぎパターンも生まれます。

ただし、この場合運賃は250円+250円で500円、nimoca乗り継ぎ割引適用で340円となり、直通の280円より高くなります。

 

湯倉神社前(3)→亀田支所前の比較です。

時刻 本数
24年4月 23年10月 24年4月 23年10月 増減
6   56 0 1 -1
7 04,13,18,36,37,59 02,13,18,37,37,59 6 6 0
8 06,13,26,31 08,13,17,28,33 4 5 -1
9 20,36 00,30,36,55 2 4 -2
10 25 25,55 1 2 -1
11 25 25,55 1 2 -1
12 25 25,55 1 2 -1
13 25 25,55 1 2 -1
14 25 25,55 1 2 -1
15 28,50 15,33,52 2 3 -1
16 16,18,32 18,18,34,50 3 4 -1
17 18,51 25,50 2 2 0
18 18 25,53 1 2 -1
19 18,51 25,50 2 2 0
20   50 0 1 -1

 

まず朝の始発ですが、6:56(73系統)が7:04発(同じく73系統)へ8分繰り下げとなります。

7時台・17時台・19時台の本数は増減ありません。

日中9時台~14時台は半減(9時台は4本から2本に、10時台~14時台は2本から1本に)となります。

また、最もインパクトが大きいと思われるのが最終便の約1時間繰り上げです。

20:50発(59系統)が減便となりますが、これに対する代替便は設定されず、19:51発が最終となります(改正前の19:50は59系統で、それの代替扱いで76B系統を増便する形)。

湯の川地区には学校が結構ありまして、市内8高等教育機関で構成する「キャンパス・コンソーシアム函館」のうち3機関(函館高専・函館大学・函館短期大学)がこの湯の川地区にあります。

これらの学校ではその影響を大きく受けそうです。

 

この区間では合計40本→27本(13本減)となります。

<美原地区-本町地区>

この区間は本数がさらに増えます。

亀田支所前→五稜郭(富岡・田家入口経由)は改正前時点で、平日23系統106本設定されています。

しかも改正前時点での時刻となりますが、59系統の前後の便も一部を除き確保されています。

函館駅前まで直通する便だけでもこんな感じです(平日ダイヤ)。

  • 7:25→3分後→7:28(59)→2分後→7:30
  • 7:50→13分後→8:03(59)→4分後→8:07
  • 8:30→12分後→8:42(59)→7分後→8:49
  • 9:10→15分後→9:25(59)→4分後→9:29
  • 10:15→5分後→10:20(59)→22分後→10:42
  • 11:12→8分後→11:20(59)→12:20(59)→4分後→12:24
  • 12:44→36分後→13:20(59)→2分後→13:22
  • 14:02→18分後→14:20(59)→31分後→14:51
  • 15:18→2分後→15:20(59)→1分後→15:21
  • 15:22→36分後→15:58(59)→7分後→16:05
  • 17:07→9分後→17:16(59)→31分後→17:47
  • 18:01→15分後→18:16(59)→14分後→18:30
  • 19:06→10分後→19:16(59)→3分後→19:19
  • 19:57→15分後→20:12(59)→2分後→20:14
  • 20:57→15分後→21:12(59)→14分後→21:26
14時台を除き、前後いずれか15分以内に別の系統が設定されています。
また、14時台・18時台・21時台を除けば、前後いずれか10分以内となります。
この区間については、前後の便で代替可能として代替便の設定は行わない可能性が高いと考えます。
実際に乗っていても、需要に対し供給過多ではないかというレベルです。

<本町地区-駅前地区>

ここはさらに本数が増える上に、平行する函館市電が五稜郭公園前→函館駅前で実に106本運行されています。

しかもこの区間内完結であれば、函館市電の方が必ず安くなります。

函館市電の五稜郭公園前~函館駅前間は230円ですが、函館バスのこの地域の初乗り運賃は250円です。

この本数に比べれば59系統の減便15本はわずかです。

なのでこの区間についても、代替便の設定は行わない可能性が高いと考えます。

<まとめ>

旭岡地区-湯の川地区では代替便の設定を数多くした結果、旭岡中学校前→湯倉神社前間は6本減に抑えられていますが、湯倉神社前(3)→亀田支所前間はなんと13本減となりました。

函館バスでは昨年12月に運賃の大幅値上げ(市内中心部+40円)を行って利便性を低下させているにもかかわらず、さらにこれで利便性の低下が進みます。

路線網の維持も大事ですが、本数や運行時間帯も重視してほしいものです。