こんにちは。
日本経済が冷え込み、アメリカがバブルを迎えていた四半世紀前、就職難やリストラが起きました。
Jリーグが始まり、プロ野球ではイチロー選手が現れ、野茂英雄投手ら大リーグ志向の選手が増えた時代です。
高校生や大学生の間では、ポケットベルやPHSが流行っていました。
現在もコロナ禍で日本経済が冷え込んで就職難やリストラが起きていますが、あの頃と異なるのは、少子高齢社会が進み、医療や年金を含む社会保障関連の負担が大きくなり、高齢労働者の割合が圧倒的に増えた事です。
70歳代で働いている人も珍しく無くなりました。
いずれにせよ、就職難やリストラが目立ってくると、金融・証券関係の採用が難しくなり、公務員試験の人気が高まり、資格・免許を取ろうとします。
誤解を招きかねないかも知れませんが、公務員試験の類は受験資格に年齢が問われますし、体力や健康面を考えても年齢(若さ)というのがイチバンの武器、資格になると言えます。
現在の私は「痩せてますね」「ガリガリだね」と人から言われますが、25歳になる前の私は随分肥えていて、健康診断や消化器内視鏡検査を受けても血液検査でコレステロールが高めなくらいで、自分でも信じられないほど元気でした。
四半世紀前に出た資格・免許選びに関する本を読み返すと、「医療・福祉関連」「パソコン」「外国語(TOEICなど)」「技能系」が有望と書いています。
技能系とは、電気工事士や施工管理技士、測量士や土地家屋調査士などです。
この辺りは、現在もあまり変わりません。
なので、この傾向はこの先も大きく変わらない気がします。
逆に言い返しますと、四半世紀前にこれらの資格・免許を取得した人は、勝ち組になるのかも知れません。
ただ、1995(平成7)年頃の大学卒の新卒の平均的な英語力はTOEICで言うと400点前後で、英検で例えると準2級レベルです。
私とほぼ同世代の某難関私大の院卒クラスですら、新卒時に受けさせられたTOEICでDレベル(~470点)と判定されたという話もあります。
もっとも、当時の受験英語は英文専攻の学科を除けば、リスニングは課されず、TOEIC受験回数が少ない人は、大抵はリスニングよりリーディングの点数が高かった傾向がありました。
今の大学新卒では、TOEICで100点以上平均点が高くなり、英検も2級レベルになります。
なので、四半世紀前よりも企業が望む英語力は1ランク上がっていると言えます。
パソコンも「ワード」と「エクセル」がほとんどできない大学生も珍しくありませんでしたが、今はその様な大学生はいませんね。
前述の年齢は努力で解決しませんが、学歴は努力で解決できます。
「学歴フィルター」という言葉を聞きますが、企業が望む一定水準の学歴、つまり「中堅私大以上」とか「難関大学・地方国立以上」に該当しない就活生には、希望就職先の資料が届かないとか、履歴書を送っても返事が来ないという問題です。
「法政大学卒業」の学歴は、こうした学歴フィルターを突破しそうです。
つまり、学歴(卒業大学の社会的知名度)も1つの資格と言えます。
また、政令指定都市と地方では、求められる人材が異なる傾向もあります。
公立中学校の先生の場合、地方の少人数校と生徒数の多い学校とでは、持たされる教科が異なり、前者ですと先生課の数が少ないため、音楽の先生が(教員免許状の有無に関わらず)専門外である国語を持たされるとか、家庭科の先生が選択科目の英語を持たされる可能性が高くなるそうです。
私の中学時代にも、技術科を本職とする先生が理科や数学(電気数学や熱量の計算とかが出来るからでしょう)もやるという話はありました。
プロ野球では、3塁手が外野も守らされるとか、1塁手が3塁も守るといった様な感じでしょうか。
人口が少ない地域、企業規模や事業所が小さいところですと、専門は経理でも法務や外国語もある程度…、それにクルマの運転も、といった要素が求められやすくなると思います。
見渡せばオフィスビルが立ち並ぶ…ではなく、一面が海や山、畑や田んぼという場所に公認会計士事務所があるイメージはないですね。
実際、内科が専門の医者でも、近くに外科医院が無い田舎ですと簡単な外科治療も熟す事もあるそうです。
極端に遠い地域への転勤が無ければ、地方在住の場合、何でもある程度出来る意味で、何年掛かりで合格率1桁の検定試験の取得を目指すよりも、複数の資格・免許があるといいかも知れません。