マクラーレン・レーシングCEO「チームのすべての部門にチャンピオンの資質が備わった」 | 北海熊の独り言

マクラーレン・レーシングCEO「チームのすべての部門にチャンピオンの資質が備わった」

マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは、長年にわたる投資の結果、F1チームのすべての部門が「ワールドチャンピオンの資質」を備えるようになったと主張している。

ザク・ブラウンは、過去10年間の財政不安の時期にマクラーレンF1チームの舵取りを引き受け、アウディによる買収の噂などさらなる困難があったにもかかわらず、ブラウンの商業的手腕により、マクラーレンはグリッド上で最もスポンサーからの支援が多いチームの一つとなった。

その収入が確保されたことで、マクラーレン・テクノロジー・センターでは、経営構造やチーム人員の変更と並行して、インフラの改善がいくつか行われた。

 

今では、新メンバーも落ち着き、ザク・ブラウンは、すべての面でチャンピオンシップの成功に向けて準備が整っていると考えている。

「すべてがうまくまとまりつつある」とブラウンはオートスポーツ誌の独占インタビューに答えた。

「株主やスポンサーからの多大な投資を得ている。素晴らしいドライバー、素晴らしい技術チーム、そしてリーダーシップチーム全体が揃っている。技術チームは、自分たちの仕事を行うために、リソース、ファン層、企業パートナーを必要としている」

「アンドレアは『ワールドチャンピオンシップマテリアル』という言葉を使っているが、私はパフォーマンスに直接または間接的に貢献するすべての部門がワールドチャンピオンシップマテリアルだと考えたい」

 

ザク・ブラウンの信念は、コース上でのパフォーマンスによって裏付けられる可能性がある。チームはランド・ノリスとオスカー・ピアストリの両ドライバーが初勝利を収め、コンストラクターズランキングでレッドブルに肉薄している。

特にノリスにとっては、2021年のロシアグランプリをはじめ、ポールポジションを勝利に変えられなかったことや、何度も優勝に手が届かなかったことから、今回の勝利は待ちに待ったものだった。

マイアミでの勝利以来、ノリスは表彰台に上った際の喜びが、トップに立てなかったときのフラストレーションに変わったようだ。ブラウンは、ノリスのドライバーとしての変化について尋ねられ、「勝利への意欲が強まったと思う」と答えた。

「彼は常に素晴らしいドライバーだったが、彼に勝利できるマシンを与えるのにこれほど時間がかかっただけだ。今では彼は定期的に上位で走っているので、期待値は明らかに高まっていると思う」

 

「我々は、ここ最近のレースでは毎週末に勝利するチャンスがある状態で臨んでいる。そのため、興奮も高まるが、期待値も高まり、プレッシャーも増す。しかし、我々は皆それを楽しんでいる」

 

 

勝利を収めるにつれ、チームの考え方も変化したかという質問に対して、ザク・ブラウンは「変化した」と答えた。

「なぜなら、これまでに何度も2位でフィニッシュしたことがあったが、今は勝利を味わったからだ。2位は依然として素晴らしい結果だ。我々は常に表彰台を祝う。大きな功績だからね。我々はそれを当然のことだとは考えていない」

「しかし、我々は勝利を望んでいるし、勝てる位置にいることも分かっている。だから、今年のように2位でフィニッシュしたとき、あるいはイモラやカナダのように1秒や0.5秒差でフィニッシュしたときは、数年前に表彰台に復帰し始めたばかりの頃よりも、表彰台が少し平坦に感じられる」

マクラーレンの戦略的な判断は、最近のレースで疑問視されている。その問題は、ハンガリーグランプリでのノリスとピアストリのチームオーダー問題を引き起こしたと認識されている運営上の欠点によって浮き彫りになった。この問題は、3年ぶりのチーム1-2フィニッシュを影で覆い隠すものとなった。

ブラウンは、この失態をチームが先頭集団の一角に食い込んだことによるものだと説明し、「今年犯したミスの中には、我々のように常に先頭集団で走っているわけではないチームの若さゆえのものもあると思う」と語った。

「シルバーストンでは最適化できなかったし、ハンガリーでは最後には間に合ったが、ハラハラドキドキの展開だった。だから、もう少し時間が必要だと思う」

「トト(メルセデスチーム代表のヴォルフ)が雄弁に語ったように、こういうことは戦いの渦中に身を置かなければ学べないこともある。今、僕らは戦いの渦中にいるから、進むにつれて学んでいるところだ。でも、それでいい」

 

「チームにはいつも言っているが、ミスはあっていい。そこから学んで、同じミスを繰り返さないようにすればいい。そうすれば、次回はもっと賢くやれる」

「だから、今年学んだことにはかなり満足している」