マックス・フェルスタッペン、ペナルティに納得せず「馬鹿馬鹿しい」制動中の進路変更を否定 | 北海熊の独り言

マックス・フェルスタッペン、ペナルティに納得せず「馬鹿馬鹿しい」制動中の進路変更を否定

ランド・ノリス(マクラーレン)との接触の責任を問われて科されたF1オーストリアGPでのペナルティについてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は納得せず、無線を通して「馬鹿馬鹿しい」と不満を示した。

 

最終ピットストップで左リアの交換に手間取り6.5秒をロスしたことで、リードを大幅に失いノリスに接近を許したフェルスタッペン。レッドブル・リンクで優勝を争った両者は残り7周目のターン3で接触した。

 

ノリスは左後輪が、フェルスタッペンは右前輪がパンクし、スロー走行する2台を横目にジョージ・ラッセル(メルセデス)が勝利をかっさらった。

 

ジョニー・ハーバートを含む4名の競技審判団は、横並びになってターン3にアプローチした際に「ターンインする前に(ノリスがいた)左側に移動した」として、接触の「主な責任」はフェルスタッペンにあると判断。10秒ペナルティと2点のペナルティポイント(累積4点)を科す決定を下した。

 

ペナルティが科されたことをレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼから知らされたフェルスタッペンは「全く馬鹿げている。手当たり次第じゃないか。一体、僕にどうしろって言うんだ?」と返した。

 

これに対してチーム代表のクリスチャン・ホーナーが「マックス、彼のあの動きは良くなかった。酷く運が悪かった。でも君は全力を尽くした」と声を掛けると、「そうだね、でも正直、レースそのものも最悪だった。改善しなきゃならない点が山積みだ」と返した。

 

 

ノリスはバトルの最中、ブレーキを踏んだ後に進路を変更したとして、無線を通してフェルスタッペンのドライビングに対する不満を何度か訴えていたが、当人はこれを否定した。

 

「傍から見ていると、いつ僕がブレーキをかけているのか分かりにくいと思う。これに関して前に、ちょっとした不満が出ていたことは分かってる」とフェルスタッペンは語る。

 

「今は、ステアリングを動かす際は常にブレーキを掛ける前にやるようにしていて、動かした後にブレーキをかけている」

 

「僕がブレーキング中に動いたと傍から言うのは容易いけど、何をしているのか一番よく分かっているのはクルマに乗っている本人だと思う」

 

また、ノリスの仕掛けの幾つかは「急降下爆撃」のようで、かなりのリスクを伴うドライビングだったとも指摘した。

 

「彼はブレーキを掛けるのが酷く遅く、そのまま真っ直ぐに進んでしまいそうな感じだった。ある時は僕がソーセージ縁石を回避しなきゃならなかった。そうでなければ彼も接触してしまうところだった」

 

「だからこういう問題を引き起こすコーナーの形状も一因だと思う。僕も逆の立場で経験したことがある。どうしようもない。もちろん接触するのは決して良いことじゃない」

 

フェルスタッペンはソフトタイヤに交換してコースに戻り5位でフィニッシュしたが、パンクを経てピットへと戻る最中にクルマに深刻なダメージを負ったノリスはリタイヤした。

 

ノリスとフェルスタッペンはかねてより良好な関係を築いてきた。フェルスタッペンは一件について直接話し合う意向を示したが、双方が冷静になるまで時間を空けるべきだと考えている。

 

「もちろん、これについては2人で話すつもりだけど、今はそのタイミングじゃないと思う。理想的には少し冷静になってからの方がいい」とフェルスタッペンは語る。

 

「それはさておき僕としては、レースでのパフォーマンスや、普段ならやらないミスを犯してしまったことの方が腹立たしく感じている」