フェルスタッペンを芝に追いやる壮絶バトル、ノリスを含む「各々の見解」 | 北海熊の独り言

フェルスタッペンを芝に追いやる壮絶バトル、ノリスを含む「各々の見解」

スタート直後にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を芝に追いやったことについてランド・ノリス(マクラーレン)は「楽にやらせる気はない」としたうえで、単なるレースの一部だと主張した。

 

イン側2番グリッドに着いたフェルスタッペンはターン1に向けてアウト側のノリスに並びかけようとしたが、ノリスはステアリングを右に切り、接触を避けるべく選手権リーダーは白線を越えて右ホイールをコース外の芝に落とした。

 

フェルスタッペンは「芝に追いやられた!」と無線で声を上げたが、落ち着いてクルマを制御すると、ジョージ・ラッセル(メルセデス)に次ぐ2番手でターン1で通過。3周目にラッセルを交わすと、2.219秒差でノリスを抑えて今季7回目のトップチェッカーを受けた。

 

カタロニア・サーキットでの第10戦を終えてノリスはシャルル・ルクレール(フェラーリ)を交わしてフェルスタッペンに次ぐドライバーズ選手権2位に躍り出た。

 

手に汗握る今回のシーンは残りのシーズンでの両者の激しい争いを示唆するものなのだろうか? スタート直後のバトルはラッセルに棚ぼたをもたらしたのだろうか?

 

 

一件についてノリスは「あの手の状況は判断が難しいものなんだ。メジャーを出して正確に測ることなんてできないからね」と語った。

 

「彼に楽な人生を歩ませるつもりはない。スペースは十分にあったと思う。この話はもう止めるよ。あれは単なるレースだった。彼には十分にスペースを与えたし。コース上に留まれるスペースがなかったわけじゃないと思う」

 

ノリスから「君の方からも何か言いたい?」と尋ねられたフェルスタッペンは「いやいや、僕はいいよ」と返したが、会見場から直接質問が飛んだため、「確かにあれは激しいレースだった。もし立場が逆だったら僕も同じことをしただろうか?おそらくそうしただろうね」と答えた。

 

「常に限界まで攻めようとするものだし、接触のリスクを避けたいというのもあった。ホイールが擦れてサスペンションが損傷する可能性があるからね」

 

「だから自然と数センチ余分にスペースを取る。すると、その数センチのスペースを余分に取るために少し芝生に乗り上げてしまう」

 

「幸いにも大事には至らなかった。だからオールOKだ」

◼️ラッセルに道を譲ったのは正しい決断

バルセロナで最速のマシンはレッドブルRB20ではなく、マクラーレンMCL38だったとするノリスは結果的に、スタート直後のターン1で3番手に後退したことで「勝つべきレース」を落とした。

 

スタートでの蹴り出しについてノリスは「初動はマックスより良かったと思う。第2フェーズ、つまり加速はあまり良くなかった。マックスが並んできたこと以外のことは何も分からない」と説明した。

 

「ジョージがいなければ、ターン1でトップをキープできていたと思う。でもジョージは僕ら2台の前に出た」

 

「仮にスタートが1〜2メートル良くても、ターン1までは長いストレートだし、僕とマックスの両方のスリップストリームを得たメルセデスに対しては、マックスも僕も何もできなかったと思う」

 

「バルセロナではそういうことが起きるんだ。ジョージが良いスタートを切ったから僕にはどうしようもなかった。落ち着いて、ターン2で3番手になることを受け入れた」

 

「もし2メートル遅くブレーキをかけていたら、僕はみんなを巻き込んでしまっていただろうね。ジョージに譲ったのは正しい判断だった。分からないけど。エンジニアと話し合わないとね」

 

「今日は僕らのクルマが間違いなく最高のクルマだったと思う。ただスタートで十分な仕事をできなかった。そして、その1つのことですべてを失った。だからターン2以降は10点満点中10点、これ以上のことはできなかったと思う」