【F2】FIA-F2第6戦バルセロナR1 : マルタンスが優勝。宮田は2位チェッカーもペナルティ | 北海熊の独り言

【F2】FIA-F2第6戦バルセロナR1 : マルタンスが優勝。宮田は2位チェッカーもペナルティ

6月22日、2024年FIA F2第6戦バルセロナのスプリントレース(決勝レース1)が行われ、ビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)が今季初優勝を飾った。

 宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は2番手でチェッカーを受けるも計10秒のタイムペナルティにより8位に後退。なお、宮田はファステストラップを記録している。

 F1スペインGPのサポートレースとしてカタロニア・サーキットで迎えた第6戦。スプリントレースの上位10グリッドはリバースグリッドにより決定され、10番手タイムを記録したクッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)がポールシッターとなった。また、2番グリッドにマルタンスが続き、最前列はアルピーヌ育成ドライバーが占めた。

 2列目3番グリッドはファン・マヌエル・コレア(ダムス・ルーカスオイル)。そして、7番手タイムを記録したジョシュア・デュルクセン(AIXレーシング)が、前戦モンテカルロのフィーチャーレースでゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)との接触要因となったとして、10グリッド降格ペナルティを受けたため、予選で6番手タイムを記録した宮田が1ポジション繰り上がり、今季ベストの4番グリッドからスタートを迎えることになった。

 気温25度、路面温度40度というコンディションのなか、タイヤ交換義務のない26周のスプリントレースはスタートを迎えた。

 抜群の蹴り出しを見せたマルタンスがターン1でトップにおどり出る。さらに、宮田も抜群のポジション取りを見せ、マイニ、コレアの2台をまとめてアウト側からオーバーテイクし2番手に浮上する。

 

【2024 FIA F2第6戦バルセロナ スプリントレースのスタート】

 

 3番手マイニ、4番手ガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)、5番手コレア、6番手ポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト)らによる3番手争いは3周目に入ってもテール・トゥ・ノーズの戦いに。

 そんななか、3周目には2番手の宮田がファステストを更新し、首位マルタンスとのギャップをDRSが使用できる1秒以内に留めると同時に、3番手マイニとのギャップを1秒以上に広げる。

 ただ、7周目にはマルタンスと宮田のギャップが1.4秒まで広がり、宮田はマルタンスに対しDRSが使用できなくなる。それでも宮田はマルタンスと変わらないペースで周回を続け、マルタンスの背中を追い続ける。

 

【首位のビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)を追う宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)】

 

 レースも後半に差し掛かった14周目、宮田はマルタンスの1.2秒後方という位置をキープ。一方3番手のマイニが0.6秒と、宮田の背後に接近する。タイヤ交換義務のないスプリントレースなだけに、終盤に向けて宮田はタイヤを温存するべく、ターン13などではトラックリミットギリギリのライン取り見せる。

 しかしそんな宮田に対し、トラックリミット違反が続いたとして5秒のタイムペナルティが下る。また、チームメイトのマローニ、そしてロマン・スタネ(トライデント)にも同様のペナルティが下ったが、宮田とマローニにはさらにもう5秒のタイムペナルティが下り、それぞれペナルティは計10秒に。これで宮田は入賞も厳しい状況に一転する。

 

【宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)】

 

 終盤、タイヤが厳しくなったボルトレートが失速。これで、コレアが4番手、アーロンが5番手、ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)が6番手に浮上する。

 26周目を終えて、今季苦戦が続きドライバーズランキング20位と低迷していたマルタンスが危なげない走りで今季初優勝を飾った。2位にマイニ、3位にコレアが続いた。アーロンが4位に続き、ポイントリーダーの座を守っている。

 マルタンスから2.641差の2番手でチェッカーを受けた宮田は計10秒のペナルティにより8位に後退するも、ポイント圏内のポジションを死守したことでファステストラップポイントも手にし、計2ポイントを獲得した。

 

【ビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)】

【2024 FIA F2第6戦バルセロナ スプリントレース表彰式】

 

2024年FIA F2第6戦バルセロナ スプリントレース暫定結果

Pos. No. Driver Team Time/Gap
1 1 V.マルタンス ARTグランプリ 39’47.280
2 9 K.マイニ インビクタ・レーシング 4.411
3 8 J.コレア ダムス・ルーカスオイル 7.968
4 17 P.アーロン ハイテック・パルスエイト 8.625
5 7 J.クロフォード ダムス・ルーカスオイル 9.096
6 10 G.ボルトレート インビクタ・レーシング 10.742
7 20 I.ハジャル カンポス・レーシング 11.612
8 6 宮田莉朋 ロダン・モータースポーツ 12.641
9 11 D.ハウガー MPモータースポーツ 17.834
10 4 A.アントネッリ プレマ・レーシング 24.995
11 12 F.コラピント MPモータースポーツ 25.554
12 2 Z.オサリバン ARTグランプリ 25.925
13 24 J.デュルクセン AIXレーシング 26.814
14 21 J.マルティ カンポス・レーシング 27.433
15 15 R.ヴィラゴメス ファン・アメルスフォールト・レーシング 28.049
16 22 R.フェルシュフォー トライデント 29.362
17 16 A.コルデール ハイテック・パルスエイト 29.819
18 14 E.フィッティパルディ ファン・アメルスフォールト・レーシング 31.765
19 5 Z.マローニ ロダン・モータースポーツ 36.445
20 25 T.バーナード AIXレーシング 38.349
21 3 O.ベアマン プレマ・レーシング 41.456
22 23 R.スタネ トライデント 41.518

 

・ファステストラップ:宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ):1分30秒617(3/26)

・ペナルティ:
#5 ゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ):10秒タイムペナルティ/トラックリミット違反
#6 宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ):10秒タイムペナルティ/トラックリミット違反
#23 ロマン・スタネ(トライデント)5秒タイムペナルティ/トラックリミット違反