ハミルトン、SNS上で噂されるラッセル優遇を否定「ファンはネガティブな意見を広めないでほしい」 | 北海熊の独り言

ハミルトン、SNS上で噂されるラッセル優遇を否定「ファンはネガティブな意見を広めないでほしい」

メルセデスのルイス・ハミルトンは、チームがジョージ・ラッセルを優遇しているのではないかと噂されていることについて、ファンにネガティブな意見を広めないよう求めた。

 すでに来季のフェラーリ移籍が決まっているハミルトン。今季これまでのところは予選でラッセルに2勝9敗と負けている。ドライバーズランキングでもラッセルがハミルトンを14ポイント上回っている。

 メルセデスの内部事情に注目が集まるきっかけとなったのは、モナコGPの予選を7番手で終えたハミルトンが「なぜか僕のクルマからパフォーマンスが離れていくんだ」と発言したことがきっかけだった。

 このモナコでは、マシンのパフォーマンスを大幅に向上させた要因と見られる新しいフロントウイングをラッセルが使用していた。そしてハミルトンは「ジョージはアップグレードされたコンポーネントを持っているから、予選で上回るのは難しいだろうと予想していた」と語ったことが話題となった。

 しかしmotorsport.comの調べでは、メルセデスは当時新型ウイングをひとつしか持っておらず、ハミルトンは新しいウイングを使うか打診されたものの、予選でのクラッシュのリスクが大きすぎると判断して使用を避けたのだという。

 もし予選で新ウイングを損傷してしまった場合、旧仕様のウイングに戻さざるをえず、それはモナコGPの決勝をピットレーンからスタートすることを意味するからだ。

 カナダGPではラッセルがポールポジションを獲得した一方、ハミルトンが7番手に留まったことから、ソーシャルメディア上ではメルセデスがラッセルを優遇しているのではないかとの憶測が広がったのだ。

 今週末のスペインGPを前に、ハミルトンは記者たちからファンに何か言いたいことはないかと尋ねられ、サポートが必要だと訴えた。

「これまでを振り返ってみれば、僕たちは常に強いチームだった。僕たちはいつも一緒に頑張ってきた」

「感情的になるのは簡単だと思う。僕も直近のレースで自分のパフォーマンスについてコメントしたくらいだからね」

「僕たちにはサポートが必要なんだ。ネガティブなモノではなくてね。ジョージがネガティブな感情に晒されていることに、僕は気づいていなかった」

「ジョージは毎週末ベストを尽くしているし、チームとともに成長している。彼に落ち度は全く無いんだ」

「もちろん、チーム内には常に改善点があるはずだ。それは会話やコミュニケーションを通して得られるものだ」

「そしてそれは、僕たちが一貫して一貫して取り組んできたことでもある。でも、僕らはみんな同じ船に乗っている。みんな一緒に頑張っている。僕たちは皆、最高の状態でフィニッシュしたいし、長期的な関係にはその義務があると感じている」

 バルセロナのパドックにあるメルセデスのモーターホームで、ハミルトンと並んで取材を受けたラッセルは、この状況とハミルトンの擁護について尋ねられ、次のように答えた。

「個人的には、正直インスタグラムもツイッターも見ない」

「僕はまだ自分のアカウントを管理しているから、発信されるコンテンツはすべて僕を通しているんだ。キャプションや何もかも、僕のメッセージなんだ」

「でも、ソーシャルメディアって諸刃の剣だと思うんだ。ソーシャルメディアには面白いことがたくさんあるし、常に最新の情報を得ることができる。でもその反面、僕だけじゃなく、脚光を浴びている人たちはみんな、ネガティブなことを言われているように見える」

「そしてルイスが言ったように、サポートを感じたいし、他の人からネガティブな意見をもらいたくない」

「だからさっきも言ったように、それ(ネット上のコメント)を見たり聞いたりしたことはないんだ。もちろん、このようなことを耳にするのは決していいことではないけど、残念ながらそれが今の世界なんだ」

「世間の注目を浴びている人なら、誰でも直面していることだ」