レッドブルF1首脳、メルセデスのフロントウイングに対する苦情を否定 | 北海熊の独り言

レッドブルF1首脳、メルセデスのフロントウイングに対する苦情を否定

レッドブルF1のアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブル・レーシングがメルセデスの新しいフロントウイングデザインの合法性を調査するようFIA(国際自動車連盟)に正式に要請したとの報道を否定した。

しかし、ヘルムート・マルコは、メルセデスだけでなく、マクラーレンとフェラーリのフロントウイングの空力部品に関しても、レッドブル陣営内に疑念が残っていることを示唆している。

Auto, Motor und Sportの報道によると、レッドブルは、いずれの場合もレッドブルは、ライバルチームのウィングがFIAが課した許容範囲を超える柔軟性を備えており、空力上の優位性につながっている可能性があると疑っている。

 

メルセデスはモナコグランプリで改良型フロントウイングを導入して以来、パフォーマンスが著しく向上している。

メルセデスの好調ぶりは、カナダグランプリでの今シーズン最高のパフォーマンスで頂点に達した。ジョージ・ラッセルは、チームにとって今シーズン初のポールポジションと表彰台を獲得した。

ルイス・ハミルトンもモントリオールで4位入賞を果たし、2024年シーズン最高の成績を収めた。

しかし、メルセデスのここ最近の進歩はレッドブルの眉をひそめさせていると伝えられており、現世界チャンピオンのレッドブルはW15の新しいフロントウィングデザインに懸念を抱いていると伝えられている。これは、過去にF1を悩ませた「フレキシブルウィング」の悲劇が再び起こる可能性を示唆している。

FIAへの正式な抗議について質問されたマルコは、かなり微妙な回答をした。

「そんなことは言えない」とヘルムート・マルコはオーストリアのウェブサイトOE24に語った。「彼らは新しいフロントウイングを持っている。モントリオールでのテレビ映像を見ると、ラッセルとハミルトンのウイングが明らかに大きく曲がっているのがわかる」

「しかし、ウィングは承認された時点で必要な強度を備えていた。それは驚くことではない」

「ウイングのチェックをどれくらいの頻度で行っていたのかはわからない。ウイングが曲がってはいけない荷重については厳密に定義された手順がある。

「技術検査に合格するために、あらゆるものを限界まで追い込むのはよくあることだ。レース中、ウィングは下がるので、空力性能が向上する」

 

マルコのコメントは、メルセデスのフロントウィングエレメントの柔軟性に関する合法性にレッドブルが懐疑的であることをはっきりと反映している。

 

しかし、それ以上に強調されているのは、今シーズン、メルボルンやマイアミでレッドブルに勝利を収めるなど、レッドブルのすぐ後ろを追いかけている直接のライバルたちとの激しい競争と厳しい監視である。

 

これらの懸念がさらなる行動につながるかどうかは、まだわからないが、この状況は現在進行中の選手権戦にさらなる興味をそそる要素を加えた。

マルコは、今週末のスペインGPを皮切りに、F1の今後のイベントで各チームに新たなFIAのチェックが入るだろうと予想している。

「変形がテレビ映像で明らかだったため、この問題は何度も取り上げられた」とマルコは付け加えた。

「モントリオールでは何も問題なかった。バルセロナやシュピールベルクなどには新たな検査があり、また問題がないようにしなければならない。もちろん、我々だけでなく、ライバルチームも厳しくチェックしているだろう」