エステバン・オコン、チームを非難「僕が自分の役割を果たした一方、チームはそうしなかった」

僚友ピエール・ガスリーに順位を譲れとのアルピーヌのチームオーダーについてエステバン・オコンは「意味不明」と非難。当初は拒否しつつも最終的に従った自身を「ナイスガイ」と呼んだ。

チームオーダーを遵守せず、僚友ピエール・ガスリーに衝突した事がブルーノ・ファミン代表の怒りを買ったモナコを経て行われたF1第9戦カナダGPでオコンは、前を行くダニエル・リカルドに仕掛けるべく後続のガスリーを前に出すようにとの指示を受けた。

オコンは当初、レースエンジニアのジョシュ・ペケットに対して無線を通して「無視しろ」と伝えてオーダーを拒否していたが、後に順位を返してもらえるのかとの問いに対してペケットが「そのために今取り組んでいる」と答えると、残り2周でガスリーに渋々道を譲った。

結局ガスリーはリカルドをオーバーテイクできずに終わったが、ポジションが戻される事はなくガスリーは9位、オコンは10位でフィニッシュした。

モナコでの一件に伴う5グリッド降格ペナルティを受け最後尾からスタートして入賞したにも関わらず、不満そうだと問いかけられるとオコンは「2台揃ってポイントを獲得できたのは嬉しいけど、（チームは）ポジションを戻すべきだった」と語った。

「ダニエルを追いかけるために残り2周でピエールを前に出せって言う指示を受けたんだけど、彼はあまりにも速すぎたし、僕らの2.5秒も前にいたんだ。意味不明な指示だった」

「僕は自分の仕事を果たしたし、これまでずっとチームプレイヤーとして、与えられた指示を尊重してきた。キャリアの中でそれに反する事は一度だってしたことはない。でも今日は僕が自分の役割を果たした一方、チームはそうしなかった。それが凄く悲しい」

ガスリーに道を譲った後、オコンの後方1秒以内にはニコ・ヒュルケンベルグ（ハース）が迫っていた。順位を戻そうとすればダブル入賞が脅かされるリスクがあった。ヒュルケンベルグはオコンの僅か0.5秒後方でフィニッシュした。