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【PPIHC】ヒョンデ、パイクスピーク特別モデル『アイオニック5 N TAスペック』発表
韓国のヒョンデ自動車は、TCRクラスで優勝を飾ったニュルブルクリンク24時間レースの会場にて、EVモデル『アイオニック5 N』の特別装備モデル『アイオニック5 N TA(タイムアタック)スペック』を発表した。
1967年に設立され、現在はTCR車両を使用したツーリングカーレースやWRC世界ラリー選手権などのモータースポーツで活躍を見せているヒョンデは、6月23日(日)にレースデイを迎えるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)に参戦する特別モデルの『アイオニック5 N TAスペック』をお披露目した。
このモデルのベースは、同社のEVモデル『アイオニック5』にモータースポーツのノウハウを落とし込んだ“N”ブランド車両の『アイオニック5 N』。
今回明らかになった『アイオニック5 N TAスペック』は、ベース車両に標準搭載されているパワーエレクトリック(PE)システムをソフトウェアチューニングによって最高出力を向上させ、パフォーマンスを最大限に引き出した特別モデルとなっており、リヤモーターの出力は約37PS(27kW)向上している。
【新たに発表されたヒョンデ・アイオニック5 N TAスペックと量産モデル】
そして、パイクスピークに備えるために新たなショックアブソーバーやモータースポーツ仕様のブレーキ、リム径18インチのヨコハマタイヤ『ADVAN A005』、そして独自のハイダウンフォース空力パッケージが特別に設計された。
さらに、レカロ製の『プロ・レーサーSPA Hans』シートやサベルト製の6点式Hansセーフティハーネスに加え、PPIHC仕様の特別ロールケージやEV用消化システムなどを搭載し、より安全性を高めた特別仕様となった。
ほかにも、改良されたスピーカー(120dB以上)を備えた『Nアクティブ・サウンド+』を採用することで、パイクスピーク出場のEVレースカーが多く採用してきたサイレンの代わりとし、ドライバーへのフィードバックを強化している。
ヒョンデはこの『アイオニック5 N TAスペック』2台と、特別な“N”パフォーマンスカラーの『アイオニック5 N』量産モデル2台の全4台とともに2024年のPPIHCに参戦し、クロスオーバーSUV型EV車両産モデルとクロスオーバーSUV型コンバートEV車の新記録樹立を目指す。
注目の『アイオニック5 N TAスペック』をドライブするのは、パイクスピークで4度の総合優勝を飾り現在『キング・オブ・ザ・マウンテン』のタイトルを保持しているロビン・シュートと、ヒョンデ・シェル・モービスWRTでヒョンデi20 Nラリー1に乗ってWRCを戦っているダニエル・ソルドだ。
【ヒョンデ・シェル・モービスWRTからWRC世界ラリー選手権に参戦しているダニエル・ソルド。直近の第6戦2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニアでは3位表彰台を獲得した】
量産モデルのドライバーについては、PPIHCで11回の優勝を果たして『キング・オブ・ザ・マウンテン』に3度輝いたポール・ダレンバッハと、PPIHC初参戦で自動車メディアパーソナリティのロン・ザラスが務めることになった。
そして、パイクスピークに挑む特別モデルを公開したヒョンデNブランドは同日、プレイステーション用ソフトのグランツーリスモとのコラボレーションを計画していることを発表。
同ブランドとグランツーリスモの歴史は長く、2015年にヒョンデN 2025 Vision Gran Turismoがリリースされたときまで遡り、今回ふたたび、さまざまなレースシミュレーションのアクティビティでコラボレーションを行うこととなった。コラボレーションの詳細は、2024年の後半に発表される予定だという。
特別スペックの豪華な『アイオニック5 N TAスペック』と、ロビン・シュートやダニエル・ソルドという実力充分なドライバーが集う2024年PPIHCは、6月18日から20日にかけて練習走行と予選を行い、23日(日)にアタック本番となるレースデイを迎える。