フェラーリF1代表、ハミルトンとルクレールの“ポイント共喰い”は懸念せず | 北海熊の独り言

フェラーリF1代表、ハミルトンとルクレールの“ポイント共喰い”は懸念せず

フェラーリは来季、ルイス・ハミルトンをシャルル・ルクレールのチームメイトに迎え入れ、王者奪還を目指す新時代のきっかけとなることを期待しており、両者がいがみ合うことでチームに不利益をもたらすことはないとの考えを示した。

 ただ、ナンバーワンドライバーがふたりいるチームは、お互いにポイントを奪い合い、明確なリーダーがいるライバルチームに付け入る隙を与える可能性が生じるというリスクがあると言える。

 実際ハミルトンがF1デビューした2007年、マクラーレンは明らかに最速チームだったが、ハミルトンとチームメイトのフェルナンド・アロンソが激しく火花を散らした結果、1ポイント差でキミ・ライコネン(当時フェラーリ)がタイトルを獲得した。

 しかしフェラーリのフレデリック・バスール代表は、違った見方をしており、ふたりのスーパースタードライバーが互いをプッシュし合うことでチームにとってメリットが生まれると考えている。

 ハミルトンとルクレールが互いの妨げになる可能性について尋ねられたバスール代表は、次のように答えた。

「私はそうは思わない。なぜなら、チームにはある種の相互利益があると思うからだ。ドライバーは”1.5人”よりもふたりの方が、おそらく多くのポイントを獲得できるだろう」

「それはパフォーマンスの面でもポジティブな動きだ。今の我々の結果は、カルロス(サインツJr.)とシャルルというふたりの競争がうまくいっているからこそ出ているものだ。彼らはお互いにプッシュし合っている。昨年の初めからそんな感じだた」

「強い選手がふたりいるほうが、いないよりいい。確かにそういったことが起きる可能性があるという事実は想像できる」

「でも、良いドライバーがふたりいるチームが獲得するポイントのポテンシャルは、1.5人のドライバーよりもずっと高いと確信している。それが私の見解だ」

 一方でバスール代表は、今季限りでチームを離れることが決まっている中で、終始ベストを尽くそうとしているとしているサインツJr.のアプローチを称賛した。

「彼は2月にマシンを発表したときとまったく同じマインドセットを持っていると思う」

「彼は状況を知っている。シーズンが終われば袂を分かつことを分かっている。彼はプロフェッショナルだ」

「2月に(ハミルトン移籍を知った)彼の最初のリアクションは、『OK、フレッド。厳しい決断だけど、シーズン最終ラップの最終コーナーまでプッシュしよう』というものだった」

「彼は素晴らしいプロフェッショナルであり、全力を尽くしているし、素晴らしい仕事をしている。2024年の終わりまでこの状態が続くと確信している」

「そのアプローチはとてもプロフェッショナルで、とても献身的で、カルロスには本当に満足している」