ランド・ノリス、F1初優勝後の無線で「ボッタスのセリフをパクろうとした」 | 北海熊の独り言

ランド・ノリス、F1初優勝後の無線で「ボッタスのセリフをパクろうとした」

ランド・ノリスは、F1マイアミGPでついに初優勝を飾り、批評家たちを黙らせた。

ノリスの勝利は、コースの外だけでなく、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンがステアリングを握る彼に拍手を送った名誉のラップでも、とても美しい映像をもたらした。

 

ランド・ノリスは、こうしたライバルや同僚からの敬意表明にとても敏感だったという。

「状況によっては、誰もが自分の意見を言えないこともあると思う。プレッシャーがかかっているんだ。他の選手と競争している。みんながぶつかってくる。イライラする。そしてもちろん、みんなに嫌われるようなことを言うことになる」

「カート時代からすべてのカテゴリーで僕はトップから最下位までレースで対戦したすべての人に敬意を払ってきた。ヘルメットをかぶった瞬間、彼らを憎み、倒したいと思い、誰が誰であろうと構わなくなったとしても、僕は常に対戦した人たちを尊敬してきた」。

「だからルイス、フェルナンド、マックス、シャルル、カルロス......彼らが近づいてきて、みんなが良い言葉をかけてくれたりするたびに、本当に感謝している。そのような人たちにとって、それは何か意味があることなんだ。他の人たちにとってはそうではないかもしれない。このような人たちは、このようなことを成し遂げるために何が必要かを知っている人たちなんだ。だから、僕は彼らに感謝しているし、僕をサポートし、僕と同じように彼らに敬意を払ってくれているすべての人に感謝している」

ランド・ノリスはドライバーの間だけでなく、パドックでも非常に人気のある人物だ。彼の稀代の批評家、特に彼を 「ランド・ノーウィン 」と呼ぶ人々に関しては、マクラーレンのF1ドライバーは成功の後、ラジオで 「ボッタスのよう」に話したかったという。

2019年の開幕戦オーストラリアGPで勝利したバルテリ・ボッタスは、レース後のラジオメッセージでは今や不滅となった「to whom it may concern(関係各位へ)」を披露した。

 

「誰もが好きなことを言うことができる。僕はいつもそう思う。みんなが僕を好きになる必要はない。応援してくれる必要もない。いつもそういうことを求めているわけじゃない。でも、ある状況下で僕を疑う人がいると、その人が間違っていることを証明したくなる。コースに出て、彼らが間違っていることを証明したい。彼らは自分が何を話しているのかわかっていると思っているし、そうでないことを証明すれば、それは良いことなんだ。だから、そう、誰かを攻撃しているわけではない」

「バルテリの『関係各位』というバルテリのセリフを言いたかったけど、『それは著作権だ』と思ったし、繰り返したくなかったんだ。でも、自分の仕事をして、自分の能力をみんなに示すのはいいことだ」

 

 

ランド・ノリスは、表彰台の最上段に立ちながら、愛する人のことも考えていた......特に病気の祖母のことを。

「いつもは父もレースに来てくれるんだけど、今回は来てくれないから、ちょっと残念だろうね。でも、両親はとても協力的だった。最初から一緒にいてくれる人たちだからね。すべてがスムーズにいくようにしてくれた。僕をモーターレースの世界に引き込んでくれたのも両親だし、僕の夢をかなえ、子供の頃から好きだったことをするためにF1に導いてくれたのも両親なんだ」

 

「あらゆる瞬間がフラッシュバックするんだ。生まれて初めてサーキットに行ったのは5歳か6歳のときだった。兄と父、そして僕がそこに立って、通り過ぎるマシンを見ていた。そして今日、僕は表彰台の一番上に立っている」

「彼らに心から感謝したい。そして、祖母のことも考えている。祖母は最近あまり調子がよくなかったからね。先週、祖母に会って、レースで優勝すると言ったんだ。いつとは言わなかった。ただレースに勝つと言ったんだ。こんなに早くそうなるとは思わなかった。だから、こんなに早く実現できたことをとてもうれしく思っている」

ランド・ノリスのお祝いの時間。しかし、この最初の成功の後でも、常にコップの半分が空だと考えるような、自分自身に対する非常に批判的な態度を維持するのだろうか?

「僕は1年を通して素晴らしい仕事をしてきた。ハードワークして、自分の弱点をたくさん取り除いた。そう、まるで僕がずっとこのままであるかのようにね。それは変わらないと思う。僕はこれからも、コップが半分しか満たされていないと思っている。それが僕の心の状態なんだ。人それぞれにやり方があり、アプローチの仕方があり、自分との対話の仕方がある。『どうすれば最高の仕事ができるか?』と自問しる」

「これが僕に合っているのであって、他の人が喜んでくれたり、賛同してくれたりする必要はない。それが自分に一番合っていて、一番うまくいくことなんだ。それが僕を僕たらしめているし、前進するための最善の道だと思う。だから、グラスがいっぱいの日もあるし、幸せで自分を誇りに思う日もある。誰にでもそういう日はあるだろうし、誰にでもそういう日はあるはずだ。でも、最高の男、最高のドライバーになるために、僕には僕のやり方があり、それを貫いていく」