ケビン・マグヌッセンの戦術論争終焉?「ハミルトンが問題ないと言うなら…」 | 北海熊の独り言

ケビン・マグヌッセンの戦術論争終焉?「ハミルトンが問題ないと言うなら…」

ケビン・マグヌッセンは、F1マイアミGPのスプリントでの戦術に批判の嵐を浴びているが、それを「愚かな」レース方法だと認めたに犠牲者であるルイス・ハミルトンが感銘を受けたと語ったことで事態は収束の方向に向かっている。

マグヌッセンはマイアミでハミルトンを抑えるために何度もトラックをはみ出していたため、スーパーライセンスに3ポイントのペナルティを科せられた。


ニコ・ヒュルケンベルグとともにハースのポイント獲得に貢献するためにチームプレーをしたケビン・マグヌッセンは、自身のペナルティが 「当然のものであることは間違いない 」と最初に認めた。

「でも」とマグヌッセンはこう付け加えた。

 

「またゲームをしなければならなかった。ジェッダでやったようにギャップを作らないといけなかったし、愚かな戦術を使わないといけなかった。それはやりたくないことだ」

「でも結局のところ、僕はチームプレーヤーとして自分の仕事をしたし、ニコがポイントを獲得したのは、僕が彼のためにギャップを作ったからだ。ルイスと角田は彼を捉えることができなかった。僕の好きなレースのやり方ではないけれど、そうするしかなかったんだ」

このような戦術をとったため、マグヌッセンはスポーツマンシップに反する行為という罪に問われることになったが、それを免れた。

ハミルトンはスプリント中のマグヌッセンのドライビングに腹を立てながらも、ハースのドライバーの率直な発言を評価した。

「彼はとても正直だと思うし、とてもクールだと思う」とハミルトンはコメント。

 

「いいレースができたと思う。ちょっとギリギリのところもあったけど、それが僕の好きなところだし、ハードなレースが好きなんだ」

「僕としては、別に腹を立てたりはしなかった。それがチームとして働くということだ。ブラボー」

 

 

ナタリー・ピンカムは、もしハミルトンがそれを受け入れたのなら、誰がそれを問題視するのだろうかと考える。

「ドライバーたちが『僕のせいじゃない!』と言ってくるのには慣れていたから驚いた。そして実際、ルイスがマグヌッセンを評価したことについては、私は悩んでいる」と彼女はSky Sportsのポッドキャストで語った。

「私はマグヌッセンの大ファン。彼は素晴らしい人だと思う。彼の率直で正直な言葉を聞いて、とてもすがすがしい気持ちになった」

「そしてルイスの反応を聞いて、私はさらに驚いた。彼は『フェアプレーだ。彼の誠実さを本当に尊敬している。それが問題だった事は一度もなかった』と言った」

「ルイス・ハミルトンに問題がないのなら、私ももちろん問題はない」

「ルールを作るのは私ではない。彼らがハードな戦いに挑む姿を見るのはとても楽しかったです。正直に言えば楽しかった」

 

 

しかし、元F1ドライバーのカルン・チャンドックは、マグヌッセンのふざけた行為は限界を超えていたという信念を堅持している。

「彼は限界を少し超えていたと思わないか?」とチャンドックは語った。

「ジェッダで彼がしたことは問題なかったと思う。なぜなら、彼はトラック内でとどまっていたし、基本的にクレバーで戦術的な方法で人々をバックアップしていたからだ。

「でも、ルイスの時のような...トラックを飛び出して他のマシンを巻き込んでしまうような行為は、スポーツとしてどうかと思うよ」

「ゲームをプレーしなければならないけど、ある時点では他の競技者に対して公平でなければならないとも思う」

 

 

ケビン・マグヌッセンの3ペナルティポイントはマイアミでのトラブルの始まりにすぎず、グランプリではローガン・サージェントとの衝突でさらに2ペナルティを獲得し、そのポイントは10ポイントとなった。

つまり、マグヌッセンは出場停止処分まであと2ポイントとなっており、来年3月までポイントが失効することはない。