アストンマーティンF1代表「アロンソが引退を決断しないか気がかりだった」 | 北海熊の独り言

アストンマーティンF1代表「アロンソが引退を決断しないか気がかりだった」

アストンマーティンF1は先日、フェルナンド・アロンソとの契約を2026年まで延長したことを発表した。ただチーム側としては、アロンソが現役を続けるかどうか確信を持てていなかったのも事実だったという。

 アストンマーティンとアロンソの契約延長交渉は、かなりシンプルなものであったとされている。ただアロンソが現役を続けるかどうかについては、拡大し続けるF1スケジュールや要求によって、アロンソがチーム残留を断念するきっかけになる可能性があったとして、懸念もあったようだ。

 チーム代表のマイク・クラックは、アロンソの現役続行を確信していたかと訊かれた際、次のように答えた。

「いや、私は確信していたわけではなかった」

「フェルナンドは特に自らのやり方で物事を進めたい場合、このカレンダーと旅程は多くのエネルギーを消耗させてしまうと、ハッキリ言っていた」

「99%というのはない。今のようなカレンダーでは、全てをかけることになる。彼は何度も言っていると思うが、100%やるか、やらないかなんだ」

「彼の取り組みや、ガレージにいるときの姿、やりとりなどを見ていると、彼には100%しかないことが分かるよ。彼がこの周囲に”人生”は無いと言ったのが本当だと理解できる」

「だから彼が『いや、人生で他のことがしたいんだ』と言い出すのではないかと安心できていなかったことを考えれば、彼が私生活よりもF1を愛していることが分かってとても嬉しかった」

 なおアロンソに対しては、アストンマーティンではなくレッドブルやメルセデスに移籍するのではないかという憶測も流れていた。ただクラック代表としてはアロンソがもしF1に残りたいとすれば優先順位はアストンマーティンにあるという約束を軽視するような気配はなかったと語った。

「フェルナンドは約束を違えない男だ。彼が外部に伝えたことは我々に伝えたことと同じだと語っている」

「こうも彼は言った。『まず自分自身と話し合う必要があるし、続けたいのかどうかを決める必要がある。そして続けたいのなら、最初にアストンマーティンと話し合いたい』とね」

「それが起きていたことだ。我々は物事の帰結にとても満足しているよ」

 なおクラック代表は2025年以降に向けたドライバー市場の不安定さから、アロンソとの間で早期に締め切りを設定していたとも明らかにした。

「我々は常に決定を下す日というものを設定していたんだ」

「かなり早めに決断を下す合意があった。そして誰もが彼の言っていたことをしっかりと守っているのを目にするのは、本当に素晴らしかった。つまり、我々の考えていたように進んだんだ」