【FE】ダ・コスタ、スロットルダンパーに違反見つかり失格。ポルシェが上訴の可能性も
ポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、フォーミュラE第6戦ミサノE-Prixで今季初優勝を飾ったが、レース後の車検でスロットルダンパーのセッティングに問題があることが発覚し、失格となった。
FIAの声明は以下の通りだ。
「レース後の車検で、レース中に13号車(ダ・コスタ車)に装着されていたスロットルダンパー・スプリングが、Gen3のスパークカタログに記載された3つのオプション項目のうちの1つに適合していないことが判明した」
「チームマネージャーとマニュファクチャラーの代表は、シーズン9の初めからスロットルダンパー・スプリングを変更していないと説明した」
「チームマネージャーは、テクニカルレポート13の添付ファイルに示された封印部品が13号車に取り付けられ、チームのチーフメカニック立会いのもと封印されたことを認めた」
「チームマネージャーはまた、リスト(ペダル)には封印された部品は記載されていないと述べた。彼は通常、カタログの変更箇所はハイライト表示されるため、誰もが変更箇所を確認できるが、削除箇所は確認できないと説明した」
「FIAテクニカルデレゲートはこの手順を確認した」
「スパークの代表は、このパーツがGen2マシンのパーツリストには掲載されているが、現在のGen3マシンには掲載されていないことを確認した」
「彼らはそのカタログからパーツを取り除く際は、ハイライト表示されるわけでもキャンセルされるわけでもないことを認めた」
「競技者はマシンの適合性に責任を負い、たとえ性能上のアドバンテージがないとしても、マシンは規則(国際競技規則第1.3.3条)に従わなければならない」
つまり、どうやらダ・コスタ車のスロットルダンパー・スプリングには、登録されていないパーツが使われていたということのようだ。
ダ・コスタは失格処分が科される前、今回の勝利は「適切なタイミングだった」と語った。
今週、現アプト・クプラのニコ・ミュラーがダ・コスタの後任候補としてポルシェのテストを受けたことが明らかになり、ダ・コスタのポルシェでの立ち位置が注目されている中での勝利だったからだ。
ポルシェがこの裁定に上訴し再び結果が変わる可能性もあるが、ダ・コスタの失格により優勝は日産のオリバー・ローランドに繰り上げとなった。
これは、ローランドにとっても日産にとっても、2020年のベルリン以来の勝利(当時は日産・e.ダムス)となった。