元F1チームオーナーら、フェラーリのハミルトン獲得を批判「私なら採用しない」 | 北海熊の独り言

元F1チームオーナーら、フェラーリのハミルトン獲得を批判「私なら採用しない」

F1界のレジェンドであるルイス・ハミルトン(メルセデス)の来季からのフェラーリ移籍を、重鎮たちが続々と批判している。

 ハミルトンは今季開幕前に、2025年からフェラーリと複数年契約を結んだことを発表した。

 通算7度の年間王者タイトルを誇るレジェンドの電撃移籍はF1界に大きな衝撃を与えたが、重鎮たちからは否定的な声が後を絶たない。

 F1で3度の優勝を誇るティエリ・ブーツェンは、英メディア「プラネットF1」に「ドライバーがチームをトップに導くことはできない。1970年代には可能で、80~90年代には少しあったかもしれないが、それ以降はもう不可能なんだ。ドライバーはもはや車の開発には関与しておらず、車を構築するのはコンピューターとエンジニアだ」と持論を展開。その上でハミルトンについて「フェラーリのレベルを引き上げるドライバーになるとは思えない。フェラーリがそのレベルに戻るとしたら、それは彼らが勝てるクルマを作っているからだ。今年末にフェラーリに加入する彼は、車を作るために自分を中心としたチームを構築するのにどれくらいの時間を費やさなければならないのか」と競争の上ではハミルトンを獲得する意味はないと斬り捨てた。

 

 

F1チームを創設して現在は国際自動車連盟(FIA)の幹部になっているジャンカルロ・ミナルディも否定的だ。

 同様の意見だ。英紙「エクスプレス」によると、ミナルディはハミルトンのフェラーリ加入を商業的な側面では意味があるものの、タイトル獲得を目標にしているなら〝ナシ〟だと力説する。

「マーケティングについて言えば、それは素晴らしい取り組みである。しかしF1について話すと、状況は変わる」とミナルディ氏。そしてこう続ける。

「次元が違う話だ。7度の世界チャンピオンとレディ・イン・レッド(フェラーリ)との間の偉大な合意をコマーシャルとして定義する理由は、理解している。それは神話と伝説の出会いだ。しかしそれはモータースポーツの話ではない。それ(競技面)だけで言うならば、私ならハミルトンのようなドライバーを採用しなかっただろう」とフェラーリの選択を批判した。