ニコ・ヒュルケンベルグ 11位「ユウキを倒せるだけの力はあったかもしれないから残念」
F1日本GPではレッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝し、上位5チームが全車完走を果たす中で中団グループにいるRBの角田裕毅が10位入賞を果たしたことが大きなニュースとなった。
ハースのニコ・ヒュルケンベルグは角田に一歩届かず11位となったが、角田を上回るだけのポテンシャルがあったと考えている。
ヒュルケンベルグは予選12番手からレースを迎え、決勝スタートでは10番手までジャンプアップすることに成功。ただ1周目にRBのダニエル・リカルドとウイリアムズのアレクサンダー・アルボンのクラッシュが発生し、2回目のスタンディングスタートが行なわれることとなった。
入賞圏内につけていたヒュルケンベルグだったが、再スタートではエンジンがアンチストールモードに入ったことで後方まで大きくポジションを落とすこととなった。
しかしハースの今季マシンVF-24はレースペースで高いパフォーマンスを発揮し、ヒュルケンベルグはレース終盤に12番手まで挽回。アグレッシブな3ストップ戦略を採ったアストンマーティンのランス・ストロールを最後の最後で交わして11位でチェッカーを受けた。
「再スタートでは実際驚いたよ。その後元々いた場所に戻れたから、正直言って半分はミラクルみたいなモノだと思っているよ」
ヒュルケンベルグは決勝レースを終えてそう語り、再スタートでのポジションダウンを次のように説明した。
「最初のスタートは本当に良かったけど、2回目のスタートではクラッチを離した瞬間、アンチストールに入ってしまった。何が起きたかは調べてみる必要がある」
また、レースペースのポテンシャルという点では、入賞まで届いていた可能性があるとヒュルケンベルグは考えている。実際、10位入賞を果たした角田と11位のヒュルケンベルグとの最終的な差は5.5秒だった。
「今回、僕らに良いペースがあることを示すことができたし、もちろんタイヤを守りながら常に可能な限り速く走ろうとトライした」とヒュルケンベルグは言う。
「ユウキを倒せるだけの力はあったかもしれないから、残念なのは確かだ。ハミルトンは50秒も先にいて手の届かない位置にいたから、僕らが狙えるのはその1ポイントだった」
そしてヒュルケンベルグは、タイヤに厳しい鈴鹿サーキットで力強いペースを示すことができたことは今後に向けて励みになると語った。
「レース序盤のことについてはもちろん残念だけど、それはとてもポジティブなことだ。他の中団チームと戦えるだけのパッケージがあると分かったことが今回の収穫で、予想よりもかなり良く感じられた」とヒュルケンベルグは言う。
「レース前はその予想が当たるかもしれないと頭が痛かったけど結果はかなり良かったから、嬉しいモノとして受け取っておくよ。(次戦の)中国では良いレースができると期待しているよ」