マクラーレンF1、技術部門”3本柱”の一角デビッド・サンチェスが僅か3ヶ月で離脱 | 北海熊の独り言

マクラーレンF1、技術部門”3本柱”の一角デビッド・サンチェスが僅か3ヶ月で離脱

車体コンセプト&パフォーマンス担当テクニカル・ディレクターのデビッド・サンチェスが加入から僅か3ヶ月でマクラーレンF1チームを去った。

 

マクラーレンは昨年、テクニカル・ディレクターの1トップ制を廃止し、3名の専門テクニカル・ディレクターを技術部門のトップに据える大規模再編を発表。今季より始動したが、この試みはその一角を担うサンチェスの離脱により頓挫することとなった。

 

長年に渡って空力のスペシャリストとしてフェラーリで活躍してきたフランス出身のF1エンジニアはガーデニング休暇を経て、年明け早々に古巣マクラーレンに合流したばかりだった。

 

マクラーレンは第4戦日本GPを週末に控えた2024年4月2日、「多くの議論」を経てサンチェスがチームを去った事を明らかにした。

 

その理由についてチーム代表を務めるアンドレア・ステラは「互いに話し合った結果、デイビッドの立場に関連する役割、責任、野心が、2023年2月に彼がチームに加わると同意した際の我々との当初の期待と一致していないことが明らかになった」と説明した。

 

「これを踏まえてデイビッドと私は、彼の卓越したスキルセットをより良く活用できる他の機会を彼が追求できるよう、今別れるのが最善との同意に至った」

 

またサンチェスは「我々が思い描き、合意していた役割と現実は一致しなかったが、私は首脳陣への敬意と同僚の献身への賞賛、そして議論を経てこの決断に至った率直さと誠実さに感謝している」と語った。

 

「このチームが、本来あるべきグリッド最前線への旅を続けながら、さらなる成功を収めることを祈っている。私はF1での次の挑戦を楽しみにしている」

 

サンチェスの離脱を受けマクラーレンは技術部門の変更を余儀なくされた。

 

サンチェスが率いてきた車体コンセプト&パフォーマンス部門は今後、パフォーマンスに重点を置く部門に改定される。これを統括するパフォーマンス担当テクニカル・ディレクターが任命されるまではステラ代表がこの役割を暫定的に兼務する。

 

エンジニアリング&デザイン担当テクニカル・ディレクターのロブ・マーシャルはチーフデザイナーに就任し、マーシャルの右腕であったニール・ホールディがその後任を務める。ピーター・プロドロモウは引き続き、エアロダイナミクス担当テクニカル・ディレクターの役割を担う。