メルセデスF1代表「レッドブルが支配しているという理由でルール変更を促すようなことをしたくない」 | 北海熊の独り言

メルセデスF1代表「レッドブルが支配しているという理由でルール変更を促すようなことをしたくない」

2024年シーズンのF1は、レッドブルが昨年の勢いを維持し開幕2戦連続でワンツーフィニッシュ。すでにチャンピオン獲得が確実視されており、昨年できなかった全戦優勝を達成する可能性すらあるのではないかと見られている。

 レッドブルのあまりの強さに、このままではF1人気が低下してしまうのではないかと危惧の声が出始めているのも昨年同様だ。

 また、レッドブルのライバルたちがその差を縮められないことから、2022年に導入されたF1のレギュレーションが期待されたスペクタクルを提供できていないのではないかという疑問も投げかけられているが、メルセデスのトト・ウルフ代表はそうは考えていない。

 そして、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が2015年にFIAにレギュレーションを変更してメルセデスを後退させるよう求めたのと同じ道を追求するのは間違いだと主張した。

 当時ホーナー代表は、次のように語った。

「メルセデスは素晴らしい仕事をしている」

「彼らはいいマシンと素晴らしいエンジンを持っているし、2人のとてもいいドライバーもいる」

「問題はその差があまりに大きすぎて、3クラスのレースになってしまうことだ。それはF1にとって健全ではない」

「FIAは出力のデータを持っているから、どのパワーユニットがどれだけの出力を発揮しているかが分かる。彼らなら、何らかの形で均等化する方法を簡単に思いつくことができるだろう」

 

 

 ウルフ代表は、今起きていることがルールのせいだと考えるのは間違っており、時間の無駄だと感じている。レッドブルに追いつけるかどうかは、完全にそのライバルたちがより良い仕事をできるかどうか次第だと考えているのだ。

「2014年から15年にかけて、隣のチームの代表が『支配的すぎるからレギュレーションを変えるべきだ』と言っていたのと同じ轍を踏みたくはない」

 そうウルフ代表は語った。

「この2年間、彼ら(レッドブル)は全チームの中で断トツにいい仕事をしてきたと思う。それは彼らの手柄だ。つまり、彼らは文字通り好きなように遠くに消えていくんだ」

「彼らは別次元にいる。我々のスポーツは正直なんだ」

 現在、レッドブルに最も近い位置にいるのはフェラーリだろう。予選でも決勝でも、レッドブルにコンマ数秒の位置にいる。

 フェラーリのフレデリック・バスール代表も現状は変えられると考えており、ルールに問題があるかどうかを心配するよりも、マシンからより多くのパフォーマンスを引き出すことに集中する必要があると言う。

「昨年と同じような改善ができれば励みになる」と、バスール代表は語った。

「正直なところ、私はチームに集中しているし、マシンを開発しなければならないという事実に集中している」

「我々がトップだから、2番手3番手だから開発を止めるとかもっとやるとかではないんだ。我々はフルプッシュしているし、同じアプローチを続けるつもりだ」

「面白いか面白くないかは私の範疇ではない。我々は追いつくことに集中しているんだ。彼らがまだ我々より優位に立っているのは明らかで、我々は進歩を続け、プッシュし続けなければならない」