開幕2戦は踏んだり蹴ったりだったザウバー…バルテリ・ボッタス「目覚めに必要な警鐘だった」 | 北海熊の独り言

開幕2戦は踏んだり蹴ったりだったザウバー…バルテリ・ボッタス「目覚めに必要な警鐘だった」

ザウバーはF1開幕戦、そして第2戦サウジアラビアGPと続けて苦しいレースとなった。ドライバーのバルテリ・ボッタスは、こうしたトラブルがチームに警鐘を鳴らす、必要なものだったと捉えてるという。

 ザウバーは開幕戦ではボッタスが、第2戦サウジアラビアでは周冠宇がそれぞれピットストップ時にホイールナットのトラブルに見舞われて後退するなど問題が発生した。

 それを別にしても、今季マシンのC44はタイヤへの熱入れを苦手としており、予選でのパフォーマンスが損なわれてしまい、さらに固いタイヤコンパウンドでも苦戦する結果になってしまった。

 シーズン開幕2戦をがっかりする形で終えたことをボッタスに尋ねると、彼は「目を覚ます必要があるんだと思う」と答えた。

「言うまでもないけど、まだ24戦中の2戦目に過ぎないし、それに僕らには開発中のモノがある。ただペースだけじゃなくて作戦面でも改善が必要なのは間違いない。今はドライバーがふたりとも、2戦のピットストップで大きな問題に直面してしまったんだ」

「オーストラリアGPに向けて、いくつか成果があると思う。ピットストップの問題を解決するために2週間時間がある。周も同じ問題が発生したんだ」

「だからそこは修正しなくちゃいけない。クルマを速くできたとしても、長いピットストップをしていては理想的ではないからね」

 なおボッタスはサウジアラビアGPではソフトタイヤでスタートした数少ないドライバーだった。ただ序盤にセーフティカーが入ったことでハードタイヤに履き替えると苦戦してしまい、結局終盤に予定外のピットストップを行なうことになり、18位に終わった。

「僕らはベストな戦略がソフト/ハードだと考えていた。アグレッシブになろうとしていたんだ」

「でも結局、問題はハードタイヤだった。十分に熱を入れられず、ハードタイヤを機能させることができなかったんだ。ある程度のグリップを得るのに少なくとも15周が必要だったんだ。そこまでにあまりにもロスが多かった」

「今回は上手くいかなかったことが明らかだった。柔らかいタイヤのほうがずっと良かったね。ウチのクルマはタイヤにしっかりと熱を生み出すのが苦手なように感じられる」

「おそらく、バーレーンではかなりペースが良かったのもそのせいだ。あそこの路面は粗くてタイヤを冷やし続ける必要があったからね。ここ(サウジアラビア)のような路面では、十分な熱を生み出すことができないように感じた」

 

 

 ザウバーのアレッサンドロ・アルニ・ブラビ代表はこうしたタイヤに関する問題について、サウジアラビアでは良い兆候もいくつかあったと語っている。

「残念だが、スティントの前半でバルテリはハードコンパウンドを適切な温度域で使用することに苦戦していた」

 ブラビ代表はそう語る。

「後半で彼は競争力があった。ラップタイムは堅実かつコンスタントだったんだ。その後、我々はレース後半にセーフティカーが出ることがポイント争いに戻るための唯一のチャンスだったため、ソフトタイヤへと履き替えることを決めた」

「周はミディアムタイヤでは本当に一貫性があった。そして残念だが我々は温度のマネジメントを行なう必要があったんだ。これはFP3でのアクシデントの結果だと思っている。マシンの大部分のパーツを変えなくてはならなかったからね」

「レースの序盤、彼はリフトアンドコースト(アクセルオフで走ること)をかなり強いられていた。そのため、(ハースのケビン)マグヌッセンや(ニコ)ヒュルケンベルグと戦うチャンスが危ういものになった」

「ピットストップ(の問題)によってレースは妥協することになったが、そのパフォーマンスは堅実なものがあった。だからこそ我々はメルボルン(オーストラリアGP)ではさらに前進できると自信を持っているんだ。ただ我々としてもトラブルの起こらないレースで、そういったパフォーマンスやポテンシャルを実現させていく必要がある」