【JRC】第1戦ラリー三河湾 : 勝田範彦駆るGRヤリス・ラリー2、国内デビューウイン
3月1日(金)から3日(日)にかけて、愛知県蒲郡市を中心にJRC全日本ラリー選手権第1戦『Rally三河湾2024 Supported by AICELLO』が行われ、トヨタGRヤリス・ラリー2を駆る勝田範彦/木村裕介組(LUCK with ROOKIE Racing Rally Team)が総合優勝を飾った。
2024年シーズンも全8戦で行われる全日本ラリーが、同チャンピオンシップ初開催となるターマック(舗装路)イベント、『ラリー三河湾』で幕を開けた。
昨季限りで20年の歴史にピリオドが打たれた新城ラリーに代わり、同じ愛知県内で実施されることになった同イベントには、ついに今大会で国内正式デビューとなる最新のカスタマーラリーカー、GRヤリス・ラリー2が登場。2023年に同モデルのプロトタイプをドライブしていた勝田に加え、2年ぶりのJN-1復帰を果たすベテランの奴田原文雄、さらには、健康上の理由で開幕戦を欠場することとなった現王者ヘイキ・コバライネンの代役として起用された田口勝彦の3名が、トヨタ初のラリー2マシンの国内デビュー戦に臨んでいる。
一方、同じラリー2カテゴリーのクルマでは、従来から参戦しているシュコダ・ファビアも健在。福永修がラリー2エボで、昨年までコバライネンがドライブしていたファビアR5は新井大輝の手にわたり、2019年のシリーズチャンピオンが待望のラリー2車両での参戦を実現させた。この他、JP4規定のスバルWRX S4やトヨタGRヤリスなど、開幕戦では計11台がJN-1クラスに名を連ねている。
土日の二日間で約253kmを走行するなか、計81kmの競技区間を全14本のSS(スペシャルステージ)で争うこととなった今大会では、オープニングのSS1で勝田がいきなり後続を引き離す。2番手につけた新井敏弘(スバルWRX S4)に10.8秒の差をつけた勝田は、初日の折返しとなるSS4までにさらにリードを拡げ、同ステージで3番手から2番手に順位を上げてきた新井大輝(シュコダ・ファビアR5)とのタイム差を17.7秒とする。
プジョーのラリー4マシンからシュコダに乗り換えた新井も意地を見せSS6でこの日2度目となるステージウインを飾ると、続くSS7とSS8でも最速タイムをマーク。初日を終えた時点での首位とのギャップを12.8秒に縮めてみせた。この段階で3番手の福永とは30秒以上の差ができており、優勝争いは実質的に上位2台に絞られることに。
迎えた最終日、先手を打ったのはGRヤリスを駆る勝田だ。朝一番のSS9で新井を5.1秒引き離したシリーズ9冠王者は、さらにSS10でライバルを8.8秒上回るベストタイムを記録。その差を26.7秒にまで拡大する。
対する新井は、ステージキャンセルとなったSS11を経て迎えた午後の再送ステージで2度SSベストを記録するも、追い上げ及ばず。勝田がGRヤリス・ラリー2の国内デビュー戦で優勝を飾り、21.2秒差で敗れた新井が2位、トップから3分差の3位に福永が入る結果となった。
新車GRヤリス・ラリー2をドライブした昨季のJN-2チャンピオン奴田原は、福永のシュコダから18.4秒おくれての総合4位。2023年の全日本ダートトライアル・チャンピオンである田口が5位に続いた。JN-2からJN-6の各クラスウイナーは下記表のとおりだ。
全日本ラリー選手権の次戦は第2戦ツール・ド・九州2024in唐津。佐賀県唐津市が舞台となるターマックラリーは、4月12~14日に開催される。
【2024年全日本ラリー選手権第1戦ラリー三河湾 結果】
Pos. | Driver/Co-Driver | Car | Time |
---|---|---|---|
総合優勝 | 勝田範彦/木村裕介 | GR YARIS Rally2 | 1h08’57.7 |
総合2位 | 新井大輝/金岡基成 | Ahead Skoda Fabia Rally2 | +0’21.2 |
総合3位 | 福永修/齊田美早子 | アサヒ☆カナックOSAMU555ファビア | +3’00.7 |
JN-2優勝 | 山田啓介/藤井俊樹 | FIT-EASY RACING GRYARIS | 1h17’21.9 |
JN-3優勝 | 山本悠太/立久井和子 | SammyK-oneルブロスYHGR86 | 1h18’43.1 |
JN-4優勝 | 高橋悟志/箕作裕子 | ミツバWMDLマジカル冷機スイフト | 1h19’20.9 |
JN-5優勝 | 松倉拓郎/山田真記子 | DL☆Gセキネン鹿ソニックラブカヤリス | 1h20’33.3 |
JN6優勝 | 天野智之/井上裕紀子 | TRT・DL・アクアGR SPORT | 1h25’28.6 |