フェルナンド・アロンソ、プレシーズンテストの「1台で3日間」に不満
アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、F1プレシーズンテストで各ドライバーが1日半ずつしか走れないことは「不公平」だと不満を口にした。
近年のF1プレシーズンテストは、カタルニア・サーキットを中心とした4日間×2回のテストから、バーレーンでの3日間テストへと縮小されている。コース上で使用するマシンは1台のみと制限が設けられていることから、各ドライバーは実質1日半しか走行ができない。
こうした現状についてアストンマーティン所属のフェルナンド・アロンソは「不公平」だと考えている。
日程の短縮に加え開幕戦と同じ会場でプレシーズンテストを行なうことで、チームや運営側にとっては効率的かつ費用対効果も高い一方で、アロンソは練習不足によってドライバーたちが割りを食っていると感じているのだ。
チームは1日1台のマシンをテストで走らせるだけでも、最新のシミュレーションツールのお陰で、基本的には新シーズンに備えるには十分だ。ただドライバーは新しいマシンに慣れるための時間が1日半しかなく、初期段階での不具合が起きないことを祈ることになる。
公式セッション以外でその年のマシンを走らせることができるのは、シェイクダウンと年間合計400kmのフィルミングデーのみ。ただこれらふたつはデモタイヤを履いての実施が義務付けられているため、ドライバーの作業はマシンの初期チェックや慣熟走行といった側面が強い。
「バーレーンでのテストは非常に限られている」とアロンソは言う。
「オフシーズンの間はずっとこのことを考えていた。世界選手権の準備期間が1日半しかないなんて不公平だ」
「莫大なお金とマーケティングが動き、ファンとの距離が近くなるとかF1に対して良いニュースがある中で、こんなことになるスポーツは世界を見渡しても他にないよ」
「どうして4日間バーレーンに行かないのか理解できない。それならドライバーごとに2日間ずつ振り分けられる。奇数の3日間だとドライバー間で分けられない」
「どうして2台で走ることができないのかも分からない。既にバーレーンにいるし、翌週にはレースがあるんだから(準備は整っている)」
プレシーズンテストを2台体制で行なうべきだという声はアロンソだけでなく、グランプリ・ドライバー協会(GPDA)で理事を務めるメルセデスのジョージ・ラッセルもこのアイデアに賛同している。
「個人的に言えば、3日間で十分だとは思わない。ドライバーの立場からすれば、1ドライバーあたり1日半になるからね」
ラッセルは昨年そう語った。
「ラファエル・ナダルが12週間もボールを打たずに過ごし、1日半のトレーニングで全仏オープンに臨むなんて想像できる? そんなことはあり得ない」
「なぜこうなっているのかは認識しているし、理解している。2台のマシンで3日間というのが、おそらく良い方法だと思うよ」