レッドブルF1、アルボン獲得に向け「ファーストオプション確保」を模索との報道 | 北海熊の独り言

レッドブルF1、アルボン獲得に向け「ファーストオプション確保」を模索との報道

報道によると現時点ではオファーこそないものの、レッドブル・レーシングはアレックス・アルボン(ウィリアムズ)の獲得に向けて「ファースト・オプション」を確保すべく水面下で動いているようだ。

 

ルイス・ハミルトンの2025年フェラーリ加入発表を経て27歳のタイ人ドライバーは、ジョージ・ラッセルの僚友として、その空席となったメルセデスへの移籍が取り沙汰されている。

 

アルボンは昨年、決して競争力があるとは言い難い「FW45」でドライバーズランキング13位を獲得。チームの総獲得ポイントのほとんど全てを一人で持ち帰り、ウィリアムズをコンストラクターズ選手権7位に押し上げた。

 

メルセデスへの移籍に関する憶測を巡ってウィリアムズのジェームズ・ヴァウルズ代表は、アルボンとの契約が2025年末までであると公表し、牽制する素振りを見せた。

 

時を同じくして、セルジオ・ペレスとの契約が今季末を以て満了となるレッドブルが、マックス・フェルスタッペンのチームメイトしての古巣復帰をアルボンにオファーしたとの憶測が一部で流れた。2025年からの3年契約だとされる。

 

これについて英「AUTOSPORT」は「憶測的な報道」と評して正確ではないとの見方を示しつつも、レッドブルはアルボンの獲得に向けて「ファースト・オプションを確保しようとしている」として、仮にアルボンがこれに同意すれば、レッドブルはウィリアムズとの現行契約が切れた後、つまり2026年からの3シーズンに渡ってアルボンを再び戦列に加える選択肢を手にすることになると伝えた。

 

「ファースト・オプション」が正確に何を示しているのかは定かでないが、おそらくはアルボンが将来的にどのチームでレースをするのかを決定する際、レッドブルが優先的に彼と交渉する権利を持つ事を意味するものと思われる。

 

 

かつて1年半で追いやられたチームへの復帰はアルボンにとって、レーシングドライバーとしての自らの評価を完全に立て直す象徴的な出来事となるだろうが、レッドブルの将来は現時点で先行き不透明であり、有望な選択肢と言えるかどうかは分からない。

 

レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「不適切な行為」に関する疑惑を巡って本日9日(金)、レッドブルGmbHからの依頼を受けた外部弁護士による聞き取り調査に臨む。

 

解任あるいは辞任によってホーナーがチームを離れた場合、レッドブルGmbHの企業プロジェクト・新規投資部門CEOを務めるオリバー・ミンツラフがその座を引き継ぐとの見方が強まっている。

 

設立時からチームを率いてきたホーナーがスキャンダルによって離脱する事になれば、チームの求心力低下は避けられない。そうなればライバルチームは主力人材の獲得に向けてレッドブルに群がる事になるだろう。

 

アルボンはピエール・ガスリーの後任として、2019年のルーキーシーズン途中でアルファタウリからレッドブルに昇格するも、フェルスタッペンに匹敵するパフォーマンスを発揮できず、2020年末を以てペレスにシートを奪われた。

 

しかしながら2022年にウィリアムズからF1に復帰すると、クルマの競争力を感じさせない印象的な走りを連発。昨年はドライバーズ・ランキングTOP10圏外から唯一、全チーム代表が採点する「チームプリンシパルズ・ドライバー・オブ・ザ・イヤー」の8位に選出された。