40歳で7度のF1王者ルイス・ハミルトン。移籍を説得したのはフェラーリ会長か | 北海熊の独り言

40歳で7度のF1王者ルイス・ハミルトン。移籍を説得したのはフェラーリ会長か

7度のF1チャンピオン、ルイス・ハミルトンが2025年にメルセデスからフェラーリに移籍すると発表されたが、マラネロによるこのセンセーショナルな動きの原動力となったのは、フェラーリ社会長ジョン・エルカーンだったと伝えられている。

 

 2月1日に、ハミルトンがメルセデスとの契約を1年短縮して2024年末で離脱し、2025年にフェラーリに加入することが発表された。フェラーリとの契約期間は複数年であるという。

 

『Sky Sports』によると、ステランティスとフェラーリの会長であるエルカーンは、ハミルトン獲得のために何カ月にもわたり舞台裏で交渉を続けてきたという。

 

 

F1で最も成功したチームであるフェラーリに、F1で最も輝かしい業績を収めたドライバーであるハミルトンを結びつけるチャンスがあると考えたエルカーンは、長期にわたる交渉の末に、ハミルトンを11年間にわたり所属し、強い絆を結んだメルセデスから奪い去ることに成功した。

 

フェラーリF1チーム代表フレデリック・バスールは、ARTグランプリを率いていた時代にジュニアフォーミュラでハミルトンを走らせており、2006年のGP2(現在のFIA F2)ではともにタイトルを獲得、その後も長きにわたり、ハミルトンのファンであったことが知られている。エルカーンは、ハミルトンとシャルル・ルクレールというドリームチーム作りに成功、彼らが2008年を最後に無冠の状態が続いているフェラーリにタイトルをもたらすことを期待している。

 

 

「私の理解では、この(フェラーリとハミルトンの)交渉は数カ月前から行われてきた」と『Sky Sports』のクレイグ・スレーターはコメントした。

 

「これは突然のことではない。会長であり重要人物であるジョン・エルカーンが、その中心で原動力となっている。チーム代表のフレデリック・バスールは、ルイスをジュニア時代から知っている人物なので摩擦はない。会長がチーム代表の背中越しに誰かと契約したわけではない。サッカーではたまにそういうことが起きるがね! これはそういうことではない」

 

 ハミルトンは40歳でフェラーリに加入することになる。ルクレールは、フェラーリの育成プログラム出身であり、両者の結びつきは非常に強い。そのなかに入っていくハミルトンは、大変な仕事を抱えることになる。しかしハミルトンは挑戦を決して恐れない人物であると、スレーターは言う。

 

 

「ルイス・ハミルトンらしいと言わざるを得ない。挑戦を恐れたことは一度もないのだ」とスレーターは付け加えた。「彼はフェルナンド・アロンソのいるチームでF1にデビューし、彼と戦って結果を出した」

 

「メルセデスがまだ新しく、それほど結果を出していなかった時に移籍し、優れたドライバーであるニコ・ロズベルグと対戦して彼を上回った」

 

「F1の若手有望株のひとりであるジョージ・ラッセルとも喜んで対戦した。そして今度はこれだ! ルクレールが鎮座するフェラーリに加入する」

 

「フェラーリが、彼の獲得を優先事項と考えていたことは間違いない。そのため、カルロス・サインツではなく、彼と契約した」

 

「ルイスにとっては大きな挑戦になる。40歳で、世界で最も速い若手ドライバーのひとりと対戦することになるのだ。ルクレールにとっては、1年を通してハミルトンを上回ることができれば、それは素晴らしい手柄になるだろう」