マクラーレンF1、レッドブルとアルファタウリの関係強化に懸念「他のスポーツではあり得ない」 | 北海熊の独り言

マクラーレンF1、レッドブルとアルファタウリの関係強化に懸念「他のスポーツではあり得ない」

マクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOは、レッドブルとアルファタウリの提携について懸念しており、対処すべきだと語った。

 

2023年シーズン終盤、アルファタウリは積極的にマシンをアップデートし、コンストラクターズランキング最下位から8位までポジションを押し上げた。

 

 一方、圧倒的なパフォーマンスでシーズンを支配したレッドブルは、8月以降大幅なアップデートを行なわなかったにも関わらず、22戦21勝という記録を打ち立てた。

 

アルファタウリが大きく進歩したのが、レッドブルが比較的苦手としている低速コーナーだったことから、ライバルチームはアルファタウリがどこまで順位を上げるのか、そしてレッドブルがアルファタウリとリソースを共有し風洞の使用時間を節約しないか、を注視している。

 

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、規則違反が行なわれているのではないかという指摘を一蹴し、FIAもコンプライアンスチェックを済ませているが、ブラウンCEOはレッドブルとアルファタウリの提携に”大きな懸念”を抱いているという。

 

「我々の誰もが知りたい疑問は、彼ら(レッドブル)が今年のマシンの開発をどれだけ早い段階で止めたかということだ」

 

「我々が開発競争を他を圧倒し、レッドブルとの差を縮めたことは分かっている。だがレッドブルが止まったから追いついただけなのか、それとも彼らが開発を続けていたのかは誰にも分からない」

 

「また、アルファタウリとレッドブルの提携についても大きな懸念がある。それは将来的に対処すべきことだと思う」

 

「だからみんなが本当に独立したスポーツになるには、まだ道半ばだと思う」

 

 各チームは技術提携を結ぶことで、他チームから油圧機器やギヤボックス、サスペンションなど特定のコンポーネントを購入することができる。

 

アルファタウリはイタリアのファエンツァから、アルファタウリの空力開発部門があるイギリス・ビスターに人員を移し、レッドブルとの相乗効果を高めようとしている。

 

 そうした背景もあって、ブラウンCEOはレッドブルは利益を得るためにあらゆることをするつもりであり、改善が必要だと訴えた。

 

「ひとつのオーナーがふたつのチームを持つなんて、他のスポーツではあり得ないことだ」

 

「彼らがイタリアから多くの人材を移動させているのには理由がある。レッドブルには様々なメリットがあるんだ」

 

「ヘルムート(マルコ/レッドブルのモータースポーツアドバイザー)が言ったように、彼らは2チーム体制から利益を得るためにできることはすべてやるつもりだ」

 

「ルールがそうなっているのだから、それは理解できる。しかし、技術提携をめぐるスポーツのガバナンスを見直す必要があると思う」