元F1ドライバー「オスカー・ピアストリはルーキーながらすでに信じられないレベル」 | 北海熊の独り言

元F1ドライバー「オスカー・ピアストリはルーキーながらすでに信じられないレベル」

今年マクラーレンでF1デビューしたばかりのオスカー・ピアストリだが、そのルーキーらしからぬパフォーマンスにより大きな注目を集めている。

 

シーズン中盤以降、マクラーレンF1マシンのパフォーマンスが向上したこともあり、22歳のピアストリは第17戦日本GPの予選で現F1チャンピオンのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のとなり2番グリッドを確保。決勝ではチームメートのランド・ノリスに先行を許す形となったものの、F1キャリア初の3位表彰台を獲得している。

 

さらに、続くF1第18戦カタールGPで行われたスプリントシュートアウトではノリスやフェルスタッペンを上回るタイムを刻んで1番グリッドを獲得。スプリントでもフェルスタッペンの追い上げをかわしてそのままトップチェッカーを受けている。

 

そして、その翌日に行われたカタールGP決勝では、6番グリッドスタートだったピアストリが見事にフェルスタッペンに次ぐ2位でフィニッシュし、2戦連続で表彰台に上ってみせた。

 

しかし、その後の第19戦アメリカGP、第20戦メキシコシティGP、第21戦サンパウロGPでは不運もあり、ピアストリは好結果を残すことはできなかった。すでに5年目のF1シーズンを迎えている2歳年上のノリスはアメリカとサンパウロで2位表彰台に上っているだけに、ピアストリにとっては悔しいレースとなってしまったようだ。

 

「最後の3レースはフラストレーションがたまるものだったよ」

 

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったピアストリは、次のように付け加えた。

 

「だけど、多くのことを学んだよ。この教訓が来年には役立つと思う」

 

しかし、マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、その3レースではピアストリのマシンがしばしば空力的なダメージを受けてしまうという不運もあり、それによってタイヤマネジメントもより難しくなっていたのだと擁護し、次のように付け加えている。

 

「しかし、オスカーには速さがある。一貫性はまだこれからだよ」

 

オーストラリア出身のピアストリも次のように語り、F1ルーキーの自分にとっては初めてのサーキットで戦うことも多く、そうしたときには経験豊富なライバルたちと肩を並べるのは難しくなると認めている。

 

「F2では、そのサーキットを1度か2度走ったことがあるような人たちと戦うんだけど、今の僕は、例えばアロンソのようにキャリアを通じてサンパウロに20回来たことがある人たちとレースをすることになるんだ」

 

こうした中、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、ピアストリはまだ学んでいる段階ではあるものの、実際にはルーキーとして信じられないような仕事をしており、すぐに次のステップに進むだろうと考えている。

 

「スプリントでの勝利で、彼は自分にどういうポテンシャルがあるかを示してみせた。長いレース距離を走るときには、ランド・ノリスの方が経験で勝っていたがね」

 

「ピアストリにはもうしばらく時間がかかるだろう。だが、彼には将来タイトルを争うだけのポテンシャルがある。私はそう確信しているよ」

 

「今後、ノリスとピアストリは間違いなく最強レベルのコンビになるだろう。ノリスはすでに最高レベルにあるが、ピアストリには間違いなくあと1年か2年は必要だよ」

 

母国ドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語ったラルフ・シューマッハは、次のように付け加えている。

 

「しかし、ルーキーとして、彼はすでに信じられないレベルにあるよ」