元F1王者が断言「フェルスタッペンのF1支配はこれからも続く」 | 北海熊の独り言

元F1王者が断言「フェルスタッペンのF1支配はこれからも続く」

4度F1チャンピオンとなった実績を持つアラン・プロストは、2024年以降も当面はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が圧倒的な強さをキープし続けるだろうと考えている。

 

前戦F1カタールGPでオランダ人ドライバーであるフェルスタッペンが2021年から3年連続となるドライバーズタイトル獲得を確定させている。

 

現在68歳のフランス出身元F1ドライバーであるプロストは、今後も当分の間は9月30日に26歳になったばかりのフェルスタッペンが強さを発揮し続けるだろうと、母国フランスの『L’Equipe(レキップ)』に次のように語っている。

 

「(2021年に)ハミルトン(メルセデス)を破ったとき、彼は自分の能力に自信を持ったんだ。その最初のタイトルが彼をより強くしたし、達成欲求は変わらない一方で、マックスはずっと冷静になった」

 

「これはライバルたちにとっては悪い兆候だよ。彼がすぐに引退する可能性は低いからね」

 

「これからの2年間は、レギュレーションは変わらない。つまり、マックスは同じ強さを保つということだ」

 

2026年には新たなF1技術レギュレーションが導入されることになっており、それが現在の力関係に変化を生じさせる可能性があると考えられている。

 

だが、プロストは、たとえ2026年から自社製造エンジンで戦うことになるレッドブルが当初最高のパッケージを手にすることができなかったとしても、フェルスタッペンはモチベーションを維持し続けるだろうと考えている。

 

「2026年になっても、レッドブルに真の団結があれば、彼らは新たな挑戦を行い、少なくともタイトル争いの一角には残るだろう」

 

「私がF1にいたとき、最も心配していたのはタイトル争いができないことだった」

 

「最悪だったのは1987年か1991年で、マシンがそれを許してくれなかったんだ」

 

「私は、フェルスタッペンも同じ状況になると思うが、それでも彼はやる気を失わないだろう。それはミハエル・シューマッハやルイス・ハミルトンのように7回タイトルを獲りたいからではなく、毎週末に勝利を目指して戦えることを知っているからだ」

 

そう語ったプロストは、現在レッドブルと2028年まで契約を結んでいるフェルスタッペンが、その後はF1を引退する可能性があるとほのめかしていることに言及しながら、次のように続けた。

 

「彼はあまり趣味が多くないんだ。彼は勝つために作られ、生まれてきたからね。それはハミルトン、あるいはアイルトン(セナ)とさえ少し異なっている。彼はほかにもいろいろなことをやっていたよ」

 

「マックスの将来については少しばかり疑問符がつくが、いずれにせよ今後2年間はルールが変わらないことを考えれば、彼にとってそれほど大きな問題があるとは思わないよ」

 

プロストはそう語ると、次のように付け加えた。

 

「その後、フェルスタッペンがいなくなったらレッドブルがどうなるのかを知りたいと思うが、それはまた別の物語だ」

 

 

ところで、現時点でフェルスタッペンはF1での通算勝利数を49に伸ばしている。もし今季の残り5レースでフェルスタッペンが2勝すれば、プロストの通算勝利記録51勝に並び、4勝すればセバスチャン・ベッテルの記録53勝に並ぶことになる。

 

仮に、フェルスタッペンが残りの5戦全てで勝利を収めて54勝に到達すれば、F1通算勝利記録においてハミルトン(103勝)、ミハエル・シューマッハ(91勝)に次ぐ歴代3位に浮上することになる。