【WRC】第5戦ポルトガル・シェイクダウン : エバンスが最速。ラッピとタナクが続く | 北海熊の独り言

【WRC】第5戦ポルトガル・シェイクダウン : エバンスが最速。ラッピとタナクが続く

5月11日、WRC世界ラリー選手権第5戦『ラリー・ポルトガル』のシェイクダウンが行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)がトップタイムをマークした。TGR WRTの僚友で、このポルトガルが自身2度目のワークス参戦となる日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、トップと0.9秒差の総合5番手タイムを記録している。

 

前戦のクロアチアで567日ぶりとなるWRC優勝を果たしたエバンスが、舞台をポルトガルに移して行われるグラベル(未舗装路)ラリーでも幸先の良いスタートを切った。選手権ポイントのトップタイで今大会を迎えた彼は、上位5名が1秒以内に並ぶタイトなリザルトのトップに立ち、明日12日(金)から始まる3日間の戦いでクロアチア・ラリーの再現を狙う。

 

 木曜日の9時過ぎに始まったシェイクダウンは全長4.61kmの“バルタール”というショートステージで行われ、前述のエバンスを先頭に各車がウォーミングアップ走行を実施した。最初の走行でトップに立ったのはMスポーツのオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)だった。タイムは2分55秒8。これにヒョンデのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がコンマ1秒差で続く。

 

【勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)】

 

2度目の出走では多くのドライバーたちが1本目から大きくタイムを伸ばし、エバンスはここでセッション最速となる2分53秒4をマーク。また3番手となったタナク、5番手につけた勝田、さらには7番手となったカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)と8番手で最年少王者に続いたヌービルも3回目以降のランではなく、この2回目で自己ベストを記録している。

 

 一方、トップと0.1秒差の2番手に食い込んだエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)は最多5回の走行を実施し、最後のランで2分53秒4を記録。同じく5回走ったピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)も最後に自己最速をマークした。

 

 2022年のラリー・ポルトガルでは、最終ステージで勝田を逆転して3位表彰台を獲得したダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)は、唯一3回目の走行で自己ベストを記録した。彼は勝田のタイムをコンマ3秒上回る4番手につけ、またしてもこのふたりが前後で並ぶ結果となっている。

 

 総合9番手はWRC2勢のトップとなったオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2)だ。3分00秒3というタイムを記録した若手ノルウェー人ドライバーの後方には同じくシュコダを駆るガス・グリーンスミスが続き、僅差でMスポーツのアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2)がクラス3番手/総合11番手となっている。

 

【エサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)】

【オット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)】

【カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)】

【ダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)】

【ピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)】

2023年WRC世界ラリー選手権第5戦ラリー・ポルトガル シェイクダウン結果

Pos. No. Driver Machine Gap
1 33 E.エバンス トヨタGRヤリス・ラリー1 2’53.4
2 4 E.ラッピ ヒョンデi20 Nラリー1 +0.1
3 8 O.タナク フォード・プーマ・ラリー1 +0.5
4 6 D.ソルド ヒョンデi20 Nラリー1 +0.6
5 18 勝田貴元 トヨタGRヤリス・ラリー1 +0.9
6 7 P-L.ルーベ フォード・プーマ・ラリー1 +1.2
7 69 K.ロバンペラ トヨタGRヤリス・ラリー1 +1.6
8 11 T.ヌービル ヒョンデi20 Nラリー1 +1.8
9 21 O.ソルベルグ(WRC2) シュコダ・ファビアRSラリー2 +6.9
10 20 G.グリーンスミス(WRC2) シュコダ・ファビアRSラリー2 +8.6