【SUPER GT】第4戦富士GT300決勝 : SUBARU BRZが今季初優勝 | 北海熊の独り言

【SUPER GT】第4戦富士GT300決勝 : SUBARU BRZが今季初優勝

8月7日、スーパーGT第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』の決勝レースが静岡県の富士スピードウェイで行われ、上位陣に相次いでトラブルが発生する展開のなか、予選2番手スタートのSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が終盤の激しいバトルを制し、逆転で今季初優勝を飾った。2位はGAINER TANAX GT-R、3位はUPGARAGE NSX GT3となった。

 

 前日の予選に続き、曇り空のもと迎えた8月7日の決勝日。20分間のウォームアップはドライだったが、その直後富士スピードウェイは雨が舞い、14時からの決勝は路面の一部がわずかにウエットに転じた。しかしスタートを前に一気に路面は乾いていき、気温26度、路面温度31度というコンディションのもとスタートが切られた。今回はひさびさに復活となった静岡県警のパレードラップ1周に加え、2周のフォーメーションラップが行われた。

 

 GT300は、スタート直後から蒲生尚弥がスタートドライバーを務めたLEON PYRAMID AMGがリード。一方、山内英輝のSUBARU BRZ R&D SPORTと片岡龍也のグッドスマイル 初音ミク AMGが激しい2番手争いを展開し、7周目のパナソニックコーナーで片岡がこれをオーバーテイク。2番手に浮上する。一方後方集団では、埼玉トヨペットGB GR Supra GTやマッハ車検 エアバスター MC86マッハ号といったマシンが1周を終えピットイン。給油義務をこなす作戦を採っていく。さらに上位陣でも、ARTA NSX GT3などが早めにピットイン、給油のみをこなした。

 

 そんな後方集団を後目に、蒲生のLEON PYRAMID AMGは序盤から少しずつリードを広げていったが、18周目にピットイン。その際、大きな白煙が右フロントから上がってしまう。右フロントのハブ周辺にトラブルを抱えていたようでガレージへ。ポールポジションスタートのLEON PYRAMID AMGには痛いトラブルとなってしまった。

 

 上位陣は25周を終えたところで2番手のSUBARU BRZ R&D SPORTがピットへ。翌周には首位のグッドスマイル 初音ミク AMGもピットインし、片岡から谷口に交代するが、3番手につけていたTANAX GAINER GT-Rは38周までピットインを引っ張っていく。しかし、大草りきから富田竜一郎に交代した後エンジンが始動せずガレージイン。さらに、早めのピットインで順位を上げていたARTA NSX GT3も43周目にスローダウンを喫するなど、上位を走っていたマシンに相次いでトラブルがおきていった。

 

 2回のピットストップが義務づけられるなか、トップを走るグッドスマイル 初音ミク AMGは61周を終えピットイン。谷口から片岡に再び交代した。一方その背後につけたのは、2回目のピットストップが早かったGAINER TANAX GT-R。翌周にピットインしたSUBARU BRZ R&D SPORTを先行し2番手に上がる。一方、その後方には河野駿佑が序盤ダブルスティントをこなしてきたSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTが浮上。また、再コースインしたARTA NSX GT3がストップした際に導入されたフルコースイエロー時にピット作業を行っていたBamboo Airways Lamborghini GT3が5番手に上がった。

 

 終盤、トップのグッドスマイル 初音ミク AMGは片岡が安定したペースを保ち、GOODSMILE RACING & Team UKYOにとって2017年第1戦岡山以来となる優勝を目指していった。しかし77周目、まさかのトラブルが起きる。左フロントタイヤがバーストし、まさかのスローダウン。ピットには戻りタイヤを替えたものの、ラップダウンとなってしまった。

 

 上位陣に相次いだトラブルにより、これでトップには安田裕信駆るGAINER TANAX GT-Rが浮上したが、すぐ背後には山内英輝がドライブするSUBARU BRZ R&D SPORTが続き、終盤2台はテール・トゥ・ノーズのバトルとなっていく。ただストレートが速いGAINER TANAX GT-Rに対し、SUBARU BRZ R&D SPORTは決め手を欠き、毎周のようにポジションを入れ換えるバトルが続いていった。

 

 しかし86周目、GRスープラコーナーで先行した山内は、ついにGAINER TANAX GT-R攻略に成功。SUBARU BRZ R&D SPORTが大逆転で今季初優勝を飾り、山内は自らのスーパーGT参戦100戦を飾ってみせた。2位はGAINER TANAX GT-Rで、敗れたものの今季初表彰台を獲得した。3位には5番手からスタートしピットストップを遅らせ、終盤に向けポジションを上げたUPGARAGE NSX GT3が食い込み、今季2回目の表彰台を獲得した。

 

4位はSYNTIUM LMcorsa GR Supra GT、5位はK-tunes RC F GT3という結果に。ランキング首位のリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが6位に食い込みポイントを加算。7位はArnage MC86が入り、チームにとってひさびさのポイント獲得を果たした。Bamboo Airways Lamborghini GT3は8位でフィニッシュした。

 

【今季初優勝を飾った井口卓人と山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)】

 

2022スーパーGT第4戦富士 GT300決勝暫定結果

Pos. No. Team Car Driver Tire SW Time/Gap Lap
1 61 R&D SPORT SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人/山内英輝 DL 29kg 91Laps 91
2 11 GAINER GAINER TANAX GT-R 安田裕信/石川京侍 DL 15kg 5.959 91
3 18 TEAM UPGARAGE UPGARAGE NSX GT3 小林崇志/太田格之進 YH 45kg 17.520 91
4 60 LM corsa Syntium LMcorsa GR Supra GT 吉本大樹/河野駿佑 DL 6kg 1Lap 90
5 96 K-tunes Racing K-tunes RC F GT3 新田守男/高木真一 DL 20kg 1Lap 90
6 56 KONDO RACING リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ YH 99kg 1Lap 90
7 50 Arnage Racing Arnage MC86 加納政樹/阪口良平/末廣武士 YH 0kg 1Lap 90
8 87 JLOC Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 松浦孝亮/坂口夏月 YH 9kg 1Lap 90
9 88 JLOC Weibo Primez ランボルギーニ GT3 小暮卓史/元嶋佑弥 YH 27kg 1Lap 90
10 360 TOMEI SPORTS RUNUP RIVAUX GT-R 青木孝行/田中篤/柴田優作 YH 2kg 1Lap 90
11 31 apr apr GR SPORT PRIUS GT 嵯峨宏紀/中山友貴/小高一斗 BS 0kg 1Lap 90
12 9 PACIFIC CARGUY Racing PACIFIC hololive NAC Ferrari 木村武史/ケイ・コッツォリーノ/川端伸太朗 YH 24kg 1Lap 90
13 4 GOODSMILE RACING & TeamUKYO グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也 YH 12kg 1Lap 90
14 52 埼玉トヨペット Green Brave 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田広樹/川合孝汰 BS 27kg 1Lap 90
15 30 apr apr GR86 GT 永井宏明/織戸学/平良響 YH 9kg 2Laps 89
16 6 Team LeMans Team LeMans Audi R8 LMS 片山義章/ロベルト・メリ YH 18kg 2Laps 89
17 5 TEAM MACH マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 冨林勇佑/平木玲次 YH 45kg 2Laps 89
18 2 muta Racing INGING muta Racing GR86 GT 加藤寛規/堤優威 BS 5kg 2Laps 89
19 48 NILZZ Racing 植毛ケーズフロンティア GT-R 井田太陽/田中優暉/甲野将哉 YH 0kg 3Laps 88
20 22 R’Qs MOTOR SPORTS アールキューズ AMG GT3 和田久/城内政樹 YH 0kg 5Laps 86
21 7 BMW Team Studie × CSL Studie BMW M4 荒聖治/アウグスト・ファーフス MI 63kg 8Laps 83
22 10 GAINER TANAX GAINER GT-R 富田竜一郎/大草りき/塩津佑介 DL 45kg 14Laps 77
23 55 ARTA ARTA NSX GT3 武藤英紀/木村偉織 BS 3kg 48Laps 43
24 20 SHADE RACING シェイドレーシング GR86 GT 平中克幸/清水英志郎 DL 0kg 63Laps 28
25 65 K2 R&D LEON RACING LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥/篠原拓朗 BS 33kg 73Laps 18
26 244 Max Racing HACHI-ICHI GR Supra GT 佐藤公哉/三宅淳詞 YH 0kg 91Laps