【SUPER GT】K-tunes、レクサスRC F GT3継続使用へ。新型86使用チームは? | 北海熊の独り言

【SUPER GT】K-tunes、レクサスRC F GT3継続使用へ。新型86使用チームは?

2020年シーズンのスーパーGT・GT300クラスでは4台が走っていたレクサスRC F GT3。2021年シーズンはそれが2台に減少したが、2022年シーズンも少なくとも1台はグリッドで見られることになるようだ。

 

前述の通り昨季は4チームが採用していたRC F GT3だが、今季からLM corsaとMax Racingが揃ってGT300(昨年までのJAF-GT300)車両のトヨタGRスープラ GTにスイッチ。両チーム共に早くも優勝を記録している。

 

 その一方でRC F GT3ユーザーのK-tunes Racingとarto team Thailandは揃って苦戦している。2019年にシリーズランキング2位となったK-tunes Racingの新田守男/平良響組は、ここまで5戦を終えて8ポイント獲得でランキング15番手。ジュリアーノ・アレジとショーン・ウォーキンショーがコンビを組むarto team Thailandに至っては、未だポイントを獲得できていない。

 

 近年、レクサスはヨーロッパにおけるファクトリーサポートを終了させるなど、世界のGT3シーンおけるレクサスの存在感は薄れつつある。現在海外の主要レースシリーズでレクサスの車両を用いられているのはIMSAのみとなっている。

 

 ただし、K-tunes Racingは来季もRC F GT3を継続使用する模様。影山正彦監督はmotorsport.comに対して次のように語った。

 

「我々は(RC Fを)継続して使う予定です」

 

 K-tunes Racingはタイヤサプライヤーをブリヂストンからダンロップにスイッチした2020年から成績を落としている。しかし影山監督は、タイヤの開発が進み、マシンのポテンシャルを最大限発揮できるようになった暁には、RC F GT3にも勝機があると考えている。

 

「マシンをタイヤに合わせ込むことが最大の課題になっています。RC Fがダンロップタイヤを履くのは初めてで、データもなく、1年半をかけて調整してきましたが、未だに苦労しています」

 

「(不調を)タイヤだけのせいにはしたくはありませんし、タイヤの開発も進んでいます。今はレクサスのパフォーマンスを最大限に発揮できていません。自分たちのマシンにはまだ大きなポテンシャルがあると思っています」

 

「RC Fは(GT300のダンロップがタイヤを供給する)スープラやBRZとは、タイヤの使い方や重量、ダウンフォース量も違いますし、マシンの特性がかなり異なります。GT300車両とGT3車両にも大きな違いがあるので、タイヤメーカーも大変だと思います」

 

 また、K-tunes Racingが来季のRC F GT3継続使用を明言したことにより、気になるのはaprが来季に向けて製造している、新型86をベースとしたGT300車両をどのチームが使うのか、という点だ。aprは以前、自社の30号車を含めて「2台または3台」を製造すると語っていた。

 

 

前述のarto team Thailandも車両のスイッチに関心を示しているとされている。しかし彼らは7月のもてぎ戦でマシンが炎上したことを受けて新シャシーを購入しているため、短期スパンでさらに新車両を購入できるかどうかについては疑問が残る。またポルシェ991 GT3-Rで苦戦するHOPPY team TSUCHIYAの土屋武士監督も車両スイッチの可能性を認めているが、新型86の購入については否定しており「僕たちはクルマづくりがしたい。車両を変更して新しいチャレンジをしたいが、まだ何も決まっていない」とコメントしている。