【WEC】D’station、ル・マンは目標の完走果たしクラス6位「本当に素晴らしい結果」 | 北海熊の独り言

【WEC】D’station、ル・マンは目標の完走果たしクラス6位「本当に素晴らしい結果」

2021年のル・マン24時間レースに参戦したD’station Racingの藤井誠暢は、クラス6位でフィニッシュしたことについて「素晴らしい」結果だと語った。

 

2021年のル・マン24時間レースにLM-GTE  Amクラスから参戦したD’station Racing。彼らは独自のエントラントとして初めて臨んだル・マン24時間でのクラス6位という結果に、非常に満足しているようだ。

 

 これまでアストンマーチンのマシンを投入し、スーパーGTやスーパー耐久などで活躍してきたD’station Racingは今季、アストンマーチン・レーシングとTFスポーツの技術サポートを受ける形で、長年の目標であったWEC(世界耐久選手権)フル参戦を実現させた。2019年にはデンプシー・プロトン・レーシングとのジョイントという形でチームオーナーの星野敏がル・マン参戦を果たしているが、エントラントとしてのD’station Racingのル・マン参戦は今年が初となる。

 

 ドライバーはチームオーナーの星野とマネージング・ディレクターの藤井誠暢、そしてアンドリュー・ワトソンを起用。彼らは22台がひしめくLM-GTE Amクラスを最後まで戦い抜き、見事完走を果たした。

 

 

クラス優勝を果たしたAFコルセ83号車から7周遅れのクラス6位となったD’station Racing。藤井はmotorsport.comのインタビューの中で初挑戦のル・マンを振り返り、チームは完走することを第一に考えていたが、極めて順調な走りをすることができたと満足感を口にした。

 

「我々の目標はレースを完走すること、それだけでした」と藤井は言う。

 

「そのため我々はペースをマネジメントしていました。縁石を使わず、ブレーキにも気を付けて、ダメージを避けるような走りをしていました」

 

「私とチームはこの結果に本当に満足しています。6位というのは本当に素晴らしい結果です。トラブルもほとんど起きず、2度のパンクとスローゾーンでのスピード違反があったくらいでした。マシン事態には何の問題もありませんでした」

 

「我々のパートナーであるTFスポーツは素晴らしい仕事をしてくれました。彼らは昨年のル・マンを制しており、経験豊富です。ですから我々は走りに完全に集中することができました。19番グリッドから6位まではい上がることができたので、良いレースだったと思います」

 

 目標である完走を目指すため、安全にレースを進めていったというD’station Racing。藤井は、チームがリスク承知でもっとプッシュをしていれば、さらに良い結果が得られたはずだと語る。

 

 

「例えば、縁石を使って攻めたりすれば、1周1秒や2秒は簡単に稼ぐことができます」と藤井は言う。

 

「しかし、それはリスクが増えることを意味します」

 

「テストデーでは最初の3時間で最速タイムを記録していました。しかし、確実に完走したいと言う想いから、考え方を変えました」

 

「もちろん、将来的にもっと上のポジションを目指すためには、ミスをしないようにしながら平均ペースを上げる必要があります。これが次のステップだと思います」

 

 最後に藤井は、同じくLM-GTE AmクラスでTFスポーツが走らせる33号車アストンマーチンがクラス2位に入ったことについて触れ、自分たちも今後に向けさらなるレベルアップをしていく必要があると締めくくった。

 

「33号車は非常に強かったです。ドライバーは皆経験豊富で、レベルが高いです」

 

「彼らはル・マンを熟知しているので、我々は彼らにまだ遠く及びません」

 

「我々はここから学ばないといけません。ル・マンでは経験が物を言いますし、テストは年に1回しかできませんから。でも将来に向けて本当にポジティブな経験になったと思います」