「軍事レベル」の防弾性能を持つランクル改造車"Max 3"
南アフリカの防弾車製作スペシャリストSVIが、トヨタ・ランドクルーザー79シリーズをベースに「Max3」なる高機能防弾車(というかもう装甲車)を発表。
同社はメルセデス・ベンツ、レンジローバー、BMW、トヨタ等をベースに様々なレベルの防弾車を製作しており、見た目が通常と変わらない仕様から、こういった「見るからに安全」なクルマまで多数を手掛けています。
◼️アフリカでは防弾車が「必需品」
なお、南アフリカは非常に治安がよろしくないことでも知られますが、こういった防弾車や装甲車はある種の人々にとって「保険」を通り越して「必需品」なのかもしれません。
加えて、近年では重火器を使用した強盗も増えているといい、防弾車に求められる要件も年々上がっているのでしょう。
このランドクルーザー「Max3」は見ての通りランドクルーザーの面影はなく、外装は完全オリジナル。
ドアを開けたところ(開口部)を見てわかるとおり、ボディそのものが作り替えられているようですね。
これは「ボディオンフレーム(ラダーフレーム)」を採用するランドクルーザーならではのカスタムということになりそう(その構造はもちろん、全体的な信頼性もあってランクルがベースに選ばれたのだと思う)。
そしてボディを完全に作り替えるメリットして「ボディ形状は自由自在」。
シングルキャブでもダブルキャブでも8人乗りでもOKとのことで、顧客の要望に応じていかようにも作り替えることができるようです。
一方でインテリアはベースとなるランクル79の面影を色濃く残していますね。
なお、ハンドル位置も「右にも左にも対応する」とのこと。
なお、このMax3の標準仕様でも防弾レベルは「B6」。
一般的に防弾車はB4〜B6というレベルがありますが、B6というとアサルトライフルやマシンガンにも対応し、つまりは「戦時中」にも対応する規格。
防弾ガラスの暑さは38ミリ、ボディは分厚いスチール製プレートで覆われる、とのこと。
もちろんB7レベルの防弾装備もオーダー可能で、ここまでくると徹甲弾も防ぐことが可能。
この規格は大統領など「国家トップ」に要求されるレベルであり、南アフリカだとこの規格を持つクルマを製造・所有するには国(軍部)の許可が必要だそうですが、このSVIはもちろんこの許可を取得することが可能だそう。
もちろんサスペンション等足回りは装甲強化によって増加した重量に耐えうるべくモディファイがなされ、転倒時に備えてロールバー追加などあらゆる方面での強化が行われているようです。