世界で一台の日産ジュークR売り物。GT-Rのエンジン/車体にジュークのボディを被せたモンスター | 北海熊の独り言

世界で一台の日産ジュークR売り物。GT-Rのエンジン/車体にジュークのボディを被せたモンスター

一時期世間を賑わせた「日産ジュークR」。

 

これは日産R35 GT-Rのプラットフォームとエンジンをジュークへと移植したもので(というか、GT-Rの車体を15センチ切り詰めてジュークのボディを被せたという方が正しいかも)、初期では545馬力、その後には600馬力を発生したチューンドカー。

もともとはプロモーション目的で製造されたと言われるものの、実際には5台が製造されて3台が顧客に販売された、とも言われます。

そして今回、欧州の高級車や高級品売買サイト、ジェームズ・エディション経由にてVDMカーズがこのジュークRを販売しており、その内容を見てみましょう。

 

◼️ジュークRはこんなクルマ

 

ジュークRは上述の通り「ジュークとGT-Rとをドッキングさせたクルマ」ということになりますが、これを製造したのは日産と、日産のスペシャリストであるサヴァーン・ヴァレー・モータースポーツ。

 

2年にわたり合計5台が製造されたと言われ、ドライブトレーンは日産車でレースに参戦しているRML(レイマロック)からの供給を受けています。

 

なお、5台のうち2台はクラッシュにて廃車、そして2台は日産が保管していると言われ、残る一台が今回売りに出されている個体となっており、つまり「手に入るジュークRはこの一台のみ」。

さらにこの個体はサヴァーン・ヴァレー・モータースポーツ(SVM)によって出力をさらに引き上げられた「700馬力スペック」を持っていて、別名”SVM 700R”。

 

フロントフードやリアディフューザー、テールパイプガーニッシュ等はカーボン製となり、前後バンパーとサイドステップは特別製、そして巨大なオーバーフェンダーを増備。※外観は”標準の”ジュークRと同じ

 

5台作られたうち「最後の(つまり5番目の)ジュークRでもあり、走行距離はわずか21キロにとどまります(中古車扱い)。

エンジンに関してはSVMがさらなるカスタムを行い、インジェクター、ダウンパイプ、エアインテークを交換しており、エキゾーストシステムもSVMのオリジナル。

 

トランスミッションは6速デュアルクラッチを採用し、こちらもSVMによって強化済み。

駆動輪は当然「前後4輪」、R35 GT-Rのホイールにブリジストン製のRE070R(フロントに255/40/R20、リアには285/35/R20)を装備し、ブレーキシステムはブレンボ製、ショックアブソーバーはナイトロン製。

 

ホイールベースが短いので高速サーキットには向かないと思われるものの、当時ドバイにて行われたイベントでは、フェラーリやランボルギーニを追いかけ回す姿も収められていますね。

◼️ジュークRのインテリアはこうなっている

 

インテリアにはロールケージが組まれ、もともとのジュークのパーツにGT-Rのパーツ(ステアリングホイールやパドル、シフトノブなど)が組み合わせられることとなり、ボーズ製オーディオシステムも。

 

シートはニスモ製のレーシングバケット、シートベルトはジュークRのロゴ入りハーネス。

 

カーペットは全て張り替えられ、防音対策もしっかり行われるなど、改造車らしからぬ快適性も考慮されているようです。

現在販売されている価格は299,990ユーロ(邦貨換算で約3665万円)なので、以前に販売されていた7700万円に比較すると実に「半分以下」。

 

その希少性、そしてGT-R由来のパワートレーン装着ということを考えると、「お買い得なんじゃないか」と考えてしまいます。※日産オフィシャルのコンプリートカーではあるものの、公道走行できるかどうかは不明