まさに青天の霹靂。マクラーレン「タイヤトラブルの兆候はなかった……」 | 北海熊の独り言

まさに青天の霹靂。マクラーレン「タイヤトラブルの兆候はなかった……」

マクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表は、F1イギリスGP終盤にカルロス・サインツJr.に発生したタイヤトラブルについて、事前に何の警告もなかったと語った。

 

 F1イギリスGPの終盤、マクラーレンのカルロス・サインツJr.は5番手を走行。6番手のランド・ノリスと共にフィニッシュを目指していた。

 

 しかし、フィニッシュまであと2周のところで、サインツJr.は突如トラブルに見舞われた。バルテリ・ボッタス(メルセデス)の左フロントタイヤが故障したことで、サインツJr.は4番手に上がっていたが、同様のトラブルがサインツJr.にも起きたのだ。

 

 サインツJr.はなんとかピットに戻り、タイヤを履き替えたが、13位でレースを終えノーポイント。ノリスは5位でフィニッシュした。

 

チーム代表のアンドレアス・ザイドルは、故障が起きるその瞬間まで、レース中にタイヤの寿命について懸念は感じていなかったと主張した。

 

 何らかの警告はあったかと訊かれ「いや、本当になかった」とザイドル代表は答えた。

 

「カルロスはハードタイヤを履いた後、レースの早い段階で振動があることを報告していたが、異常なものは何もなかった」

 

「タイヤは突然死んでしまった。明らかにチーム全体にとって、そして特にカルロスにとって非常に残念だった」

 

「しかし同時に、それもレースの一部であり起こりえることだ。今回のレースで良かった面を見て、理想的ではなかったところから学び、来週再びそれを行なうことが重要だ」

 

「タイヤに故障の兆候はなかった。ハードタイヤで長いスティントを走るためにはタイヤを管理する必要があることは分かっていたが、走り切れるかどうかという懸念は、我々側からもピレリ側からもなかった」

 

「しかし終盤に何台かトラブルに遭ったことも分かっている。ただ、今は早急に結論を出さないことも重要だと思う」

 

 次戦は、同じシルバーストンで開催されるF1 70周年記念GP。ピレリが持ち込むタイヤは1段階やわらかくなる。タイヤ的には、今回のイギリスGPよりも厳しいレースになるとみられる。

 

「ピレリの分析を待つことが重要だ。何がタイヤの故障を引き起こしたのか。理論的には、デブリが原因の可能性もある」

 

 そうザイドル代表は語った。

 

「だから我々は待つ必要がある。ピレリが、次の週末に予想されるコンディションも考慮して、正しい決断を下すと確信している」

 

「彼らはまず最初にタイヤを選択するという点で正しい結論を下すと確信している。問題はその選択を見直す必要があるかどうかだ。もしかすると、タイヤの使い方に関していくつかの制限を受けるかもしれない」

 

「安全性に関して、ピレリが正しい決定を下すと信じている。安全は常に最優先事項だが、現時点で結論を出すことはできない」

 

 またザイドル代表は、サインツJr.のパフォーマンスを称賛。結果が残らなかったことが残念だったと話した。

 

「カルロスは今日、とても強力なドライブを見せてくれたので、とても残念だ」

 

「彼はリスタート直後に素晴らしい動きを見せたし、すべてが計画通りに機能し、コントロールされていた。5位、あるいは4位でレースを終えられたはずだった」

 

「最終的には心をリセットして、今回の週末から何を学べるかを見て、次の週末にもう一度トライするのが重要だ」

 

「戦略チームは適切な判断をしたし、ピットクルーも素晴らしかった。多くのポジティブな兆候があった。常に改善をしていきたいので、この1週間で何を見つけることができるか考え、もう一度トライする」