【FE】フォーミュラEの”Gen3”マシンに、ウイリアムズ関連会社がバッテリー供給へ | 北海熊の独り言

【FE】フォーミュラEの”Gen3”マシンに、ウイリアムズ関連会社がバッテリー供給へ

フォーミュラEは、第3世代マシンのバッテリーサプライヤーとして、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングと契約を結んだ。

 

 フォーミュラEは、これまで4シーズンごとに新たなマシンを導入しており、2022-2023シーズンには”Gen3”と呼ばれるマシンが登場することになっている。

 

 このGen3用のバッテリーシステムを独占的に供給するサプライヤーとして、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング(WAE)が選ばれ、FIA世界モータースポーツ評議会で承認された。

 

WAEは、2014年から2018年まで使用されたマシンであるGen1のバッテリーシステムを供給していた。しかし現行マシンのGen2は、マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ(MAT)と、そのパッテリーパートナーであるAtieva(アティエヴァ)がその役目を引き継いでいた。

 

 Gen3マシンは最大出力が現行の250kWから350kW(450bhp)までパワーアップする予定となっている。

 

 WAEのマネージングディレクターであるクレイグ・ウィルソンは次のように述べた。

 

「我々は創成期からシリーズにとって必要不可欠な部分を担っていたこともあり、Gen3のバッテリーサプライヤーに任命されたことを非常に誇りに思っている」

 

「高性能バッテリーは、WAEの中核的な能力のひとつであり、エネルギー密度や熱効率、全体的なパフォーマンス、信頼性といった分野でさらなる価値をもたらすことができると確信している」

 

「このような競争の激しい環境でのレースは、バッテリーにとってもチャレンジだが、我々はそれを受け入れている」

 

「シリーズが次のエキサイティングな章に移動するこの時に、サポートできることを楽しみにしている」

 

 出力の増加に加えて、Gen3のバッテリーはエネルギー密度や耐久性の向上に加えて、30秒の高速充電機能を備える必要がある。

 

 バッテリー供給サプライヤーを決める入札は、新型コロナウイルスの影響で当初の計画より2週間遅れ、4月14日まで延長された。そして、6月19日のWMSCでの承認を経て、契約がまとまった形だ。

 

 WAEは、フォーミュラEの共同創設者であるアレハンドロ・アガグが立ち上げたエクストリームEの公式バッテリーサプライヤーにもなっている。

 

 エクストリームEは、電動SUV車によるレースシリーズであり、シリーズの立ち上げが発表された2019年1月時には、バッテリーとモーターはMATが供給するとされていた。

 

 しかし、エクストリームEとフォーミュラE間の知的財産権の移転に関する苦情にあらかじめ対応する必要性があるとして、アガグはWAEへの切り替えを発表していた。

 

 WAEは、その名の通りウイリアムズF1チームを所有するウイリアムズグループの関連会社だが、ウイリアムズは昨年12月に、WAEの株式の過半数を投資会社に売却すると発表している。