【鈴鹿10H】UPGARAGEから初のGT3レースに臨む牧野任祐「決勝はタイヤマネジメントが鍵」 | 北海熊の独り言

【鈴鹿10H】UPGARAGEから初のGT3レースに臨む牧野任祐「決勝はタイヤマネジメントが鍵」

鈴鹿サーキットで行われているBHオークションSMBC鈴鹿10時間耐久レース。#18 TEAM UPGARAGEから参戦する牧野任祐は、初めてのGT3マシンの印象やレースに向けた展望を語った。

 今年はスーパーGTとスーパーフォーミュラに参戦中の牧野。今季3カテゴリー目のレースとなるのがGT3マシンで争われる鈴鹿10Hだ。

 5月に行われた鈴鹿10H用の合同テストで初めてNSX GT3をドライブした牧野だが、今季の主戦場である2カテゴリーと比べると違和感があると語った。

「僕はGT3でレースをするのは初めてです。あとタイヤもスーパーGTとは違うので、正直まだ分からない部分も多いです」

「(NSX GT3で初めて走ったのは鈴鹿10Hの合同テストでしたが、全体的にGT500と比べると動きが遅いし、ロールの量も大きいです。そういう意味では自分の中でも色々変えていかないといけないかなと思います。コーナーを曲がっている時間がすごく長く感じますし、1周回ってくるのも長く感じて、逆に難しく感じますね」

「特に先週もてぎでスーパーフォーミュラでレースをした後なので、余計に切り替えをしなければいけないなと感じています」

 また、今回のレースを戦っていく上でのキーポイントとなるのがピレリタイヤだという。FIA F2時代にピレリタイヤを経験している牧野。カテゴリーは違えど、大きな特徴はGT3のタイヤでも同じだという。

「合同テストでもロングランをやってきましたが、レース本番で1スティント約60分とすると、最後の20分くらいはタイヤが消耗してきて辛くなります。そういう意味ではF2のピレリタイヤもレースの終盤は厳しくなってくるので、いわゆる“崖”みたいなものはあるのかなと思います。特にドライでの(グリップ力の)落ち具合は、F2の時のように大きいかなというイメージはあります」

 もちろん、スティント後半にタイヤのグリップが減っていき苦しくなる状況に対しての対策もしっかり検討中だという。

「(タイヤマネジメントは)色々考えています。ドライバー側できることもそうですし、クルマ側でも対応できる部分があると思います。例えば、最初の数周で徹底的に温存すれば、スティント終盤も大きく変わってくると思います。それでトータルで(ペースが)良くなるのであれば、戦略としてはありなのかなと思います。その辺も金曜日に試したかったんですが……雨になってしまいました」

 そう語った牧野。金曜日にドライコンディションで走れなかったことも影響もあってか、18号車は予選では総合21番手に終わり、あと一歩のところでポールシュートアウト進出を逃す悔しい結果となってしまった。

 しかし、牧野はレースウィークが始まる際に「最低でも同じNSX GT3勢の中でトップにいたいなと思いますし、日本のチームでトップにいければなと思います」と意気込みを語っていた。

 かつてのピレリタイヤの経験も駆使し、長丁場の決勝レースでどこまで追い上げてくるのか。目が離せない。