F1、2021年以降のグリッド降格ペナルティシステム変更を目指す?
グリッド降格ペナルティシステムの変更を目指すF1。ギヤボックスの使用ルールも変更か?
F1は、特別な状況を除いて、2021年以降はグリッドペナルティを廃止することを検討している。またギヤボックスについても、現行のルールを変更しようとしているようだ。
F1のモータースポーツ・マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、以前から長いことグリッドペナルティについて不満を述べていた。ドライバーは、規定の数以上のPU(パワーユニット)コンポーネントやギヤボックスを使用する際に、グリッド降格のペナルティを受けることになっている。ブラウンはこの状況を”茶番”だと語っていた。
2018シーズンに向けて、このシステムを簡素化しようといくつかの調整が行われてきた。F1のレースディレクーを務めるチャーリー・ホワイティングは、2021年にレギュレーションが大きく変わるタイミングをチャンスだと捉え、この時にペナルティを減らそうと考えているという。
「もし可能なら、グリッドペナルティを全て取りやめたい」とホワイティングはmotorsport.comに語った。
「我々はそのために仕事を進めている」
2021年までは、現在のギヤボックスに関するペナルティは残る可能性があるが、2021年に向けた大きな変更も検討されている。
かつてF1は、ドライバーが年間に使用出来るギヤボックス数を制限する案を推し進めていた。現在ドライバーは6レース連続でひとつのギヤボックスを使用しなければならないが、これはコスト削減に非常に役立っている。
しかしもしチームがギヤボックスにトラブルを抱えた場合、(ギヤボックスの使用が6レースに満たない場合は)ペナルティを避けることはできないのだ。
このルールを変更するために、あるひとつの案が評価されているところだ。それゆえドライバーらは、現行のPUコンポーネントと同様に、シーズンを通して複数のギヤボックスを使用出来るようにプールし、それらを交代で使い回して、寿命を延ばすことができるようにすべきだと主張している。
ギヤボックスに関するルールを変更するつもりかと尋ねられたホワイティングは、次のように答えた。
「その必要はない。それは、我々が手にしている良いシステムだ」
「ただ何らかの形に変更するなら、それは予備のギヤボックスをプールするということになると思う。我々が今、エンジンでやっているようなね」
「年間で3基しかギヤボックスを使うことができないが、その中で好きなようにやりくりすることができる。しかし、持っているギヤボックスはそれが全てだ……こういうことが、2021年に向けて我々が考えていることのひとつだ。いくつかの変更を加え、かなり包括的なパッケージを導入しようとしている」