損保VANと呼ばれ、日本損害保険協会が1986年から運営し、損保9社の契約数などの営業成績を共有してきたシステムが5月末までに廃止されたことが分かったと朝日新聞で報じられていました。

 

契約数に偏重した競争を招いたり、逆にシェアを維持しようという誘因になって競争を妨げたりしかねないとの批判が出ていたもので、昨年発覚したカルテル問題を調べていた損保ジャパンの調査委員会が6月14日に公表した報告書では「業界における競争に悪影響を及ぼすリスクがあり、その継続は独占禁止法違反リスクが大きい」と指摘されていたそうです。

 

損保ジャパンでは、システムから得た市場シェアなどのデータを部支店に共有、シェアをどれくらい拡大できたかが人事評価で重視されてきたとも報告書の中で指摘されていたそうです。

 

ネクタイ派手夫が損保社にいた当時から損保VANデータは使われていて、シェアの変動は常に注視していました。

 

損保業界で当たり前のデータでしたが、約40年の時を経て廃止ということで、この50年間以上の慣習がすべて見直されていて、驚愕しています。

 

業界の当たり前は世間の非常識だった訳で、それを脈々と維持してきた損保業界が本当に変わるのか、このあたりは監督局として再度金融庁に登壇してもらう必要があると思いますね。

 

#損保VAN