第一生命ホールディングス(HD)は3月12日、福利厚生代行を手がけるベネフィット・ワンに対するTOBが成立したと発表したことが報じられました。

 

残った少数株主から強制的に株式を買い取るスクイーズアウトなどを経て、5月をメドに完全子会社化するそうです。

 

第一生命HDは自己資本利益率(ROE)9%超を目指すなかで、ベネワンを事業変革の中核に据えるとしています。

 

本業である保険事業への危機感から、保険以外の事業の拡大と新規顧客の獲得に向けて異例の大型買収に動いたものと報じられています。

 

医療情報サイト運営のエムスリーとの争奪戦を制したことになります。

 

巨額を投じてでも、既存ビジネスでは開拓できない顧客を獲得し、成長の道筋を確保することが急務だったそうです。

 

第一生命は次期中計で、グループ全体の利益に占める海外事業の比率を4割まで高める一方、国内では①従来の保険業から「保険サービス業」への進化、②デジタルを活用した新たなエコシステムの構築、③非保険領域での事業拡大の3つを重点テーマとするとのことです。

 

資本効率の改善、本業変革の重要なピースと位置付けるのが、今回のベネフィット・ワンとなるとのことです。

 

同社の福利厚生サービスは同じ健康増進、娯楽などの豊富なメニューがあり、これまで15600の企業・団体、約950万人の顧客を獲得してきており、第一生命HDはベネフィット・ワンと共同で開発した保険商品をプラットフォーム上で提供することを検討するそうです。

 

退職を控える世代を対象として年金、団体保険なども視野に入れるそうで、更にこれまで手薄だった中小企業の開拓も進めるそうです。

 

#ベネフィット・ワン #TOB