車を運転する人にとって万が一の時に頼りになるのが自動車保険です。
一方で、毎年の保険料支払いが気になる人が多いのも実情ですね。
自動車安全運転センターによると、一度事故を起こしたドライバーは再度事故を起こしやすいというデータが出ています。
事故を起こす可能性が高い人と、事故を長年起こしていない人の保険料が同じなのは公平ではありません。
自動車保険の等級とは、契約者間の公平性を保つためのものと言えるでしょう。
自動車保険の等級制度にはノンフリート契約とフリート契約の2種類があります。
「ノンフリート契約」
自動車の総台数が9台以下のときに適用される契約。
「フリート契約」
所有する自動車の総台数が10台以上のときに適用される契約。
また、両者は割引などのルールが異なります。
自動車保険の等級は21から20等級までの20段階に分かれています。
20等級が最も保険料が安く、1等級の保険料が最も高いです。
保険会社によって割引率は若干異なるものの、20等級ともなると6割程度の割引を受けられます。
逆に最低ランクの1等級になると保険料を約6割増しで支払わなくてはなりません。
しかも会社によっては契約の更新を拒否されるケースも少なくありません。
また、同じ等級であっても7等級以上では1年間の事故の有無によって割引率は変わってきます。
仮に20等級なら本来であれば約6割の割引を受けられますが、事故有の場合は4割ほどの割引に下がってしまいます。
あくまで目安ですが、事故有の場合は無事故に比べて20%ほど割引率に差が出ると覚えておきましょう。
さて、等級を上げるには事故を継続することが条件になります。
無事故で1年経過するごとに、等級が1ランクずつアップしていくという仕組みです。
ポイントとしては、もし事故を起こしても自動車保険を使わなければ等級は下がらないという点にあります。
例えば、ちょっとした擦り傷程度であれば保険を使用せずに修理したほうが有利という考え方もできるでしょう。
自分ではなかなか判断付かないようであれば、保険会社の担当者と相談してみましょう。
一度上げた等級は車を買い替えても条件次第で引き継げますし、保険会社を変更しても等級の引継ぎは可能です。
また、同居の家族間で等級を引き継げますので、状況に合わせて検討してみましょう。
ただし、ランクアップした等級が無駄になるケースは少ないということを覚えておいてください。
事故を起こさなければ等級が上がりますが、逆に事故を起こせば等級が下がります。
状況によっては一度の事故で数ランクダウンするケースもあります。
例えば、自動車同士の大きな事故を起こしたり、電柱にぶつかるような危険走行をするといった危険運転は翌年度の契約時に3等級もダウンしてしまいます。
大きな事故を何度も起こすとあっという間に等級は下がってしまうでしょう。
一方で、台風などの自然災害で車が破損したり、車上荒らしで窓ガラスを割られたり、車体への落書きなどの車両損害に関しても保険を使用すれば等級が下がります。
さらに、保険を使用すれば事故有等級が適用されることになります。
適用期間は3等級ダウン事故は1件につき3年間、1等級ダウン事故は1件につき1年間です。
事故を救数回起こしてしまうと、最長で6年間適用されてしまう事もあります。
ちなみに、事故を起こしてもノーカウントになるケースもあります。
条件は人身傷害保険や搭乗者傷害保険のみを請求する時や、弁護士費用特約、ファミリーバイク特約などの請求が当てはまります。
また、自動車保険を安くするなら走行距離もポイントになります。
走行距離に応じて保険料を支払うタイプの保険への加入も有効な方法です。
車の走行距離が短い人ほど事故にあるリスクが低いので、保険料が高額になってしまう保険契約を結ぶ必要はありません。
一方で、車をよく利用し走行距離が長いのであれば手厚い保険が望ましいです。
走行距離から保険料を導き出すシステムは、契約者の生活にあった保険を選ぶた目に合理的な方法であると言えるでしょう。
保険内容によっては、走り過ぎた場合であっても走行距離の差額保険料を支払うことで補償が適用され、支払った保険料に対し走行距離が少なくても翌月に繰り越して使える場合もあります。
さらに、車の保険料は年齢によって差があり、若い人ほど保険料は高めに設定されています。
運転歴の短さから、事故を起こすリスクが大きいと考えられているためです。
実際、統計的に見た場合でも、一番事故率が高いのは若年層当データが出ているほどです。
年齢が上がってくるほど保険料は安くなりますが、70歳以上の高齢者になると事故率の高さから保険料が上がります。
年齢制限なしというものもありますが、これは保険料が最も高いので状況に合わせて検討する必要があります。
自動車保険を見直していないという人は、次の更新時に各社の自動車保険を比較することをおすすめします。
自動車保険会社によって様々な特徴があり、他社との差別化を図るために便利なサービスを打ち出しているのです。
サービス面はもちろん、保険料の安い自動車保険を新たに発見できるかもしれませんね。
車に乗る頻度や走行距離が変わったなど、契約内容に大きな変化があった時も保険会社を比較検討する良い機会だと思います。
比較のポイントとして、保険料と補償のバランスがあります。
自動車保険は便利な特約が増えていますが、あれもこれもと付けては本末転倒です。
結果として保険料が大きく上がってしまうので見直しの意味がありません。
まず必要な補償は何かを決めましょう。
人身や対物、そして対人補償は最低でもつけておきたい補償です。
車両保険は新車仮道管度車の程度に応じて決めましょう。
また、年間にどれくらいの走行距離なのか、誰が乗るのかでも保険料は違います。
走行距離が少ない人やゴールド免許の場合は割引対象にしている保険会社が多く、それだけ安い保険料での利用が可能となるでしょう。