親友から
『子供を虐待してしまう』
と相談を受けた時の
お話の続きです。
この間、見つけた
20年前に書いていた自分のブログ
そこに、ヒチロと電話で
最後に交わしたであろう言葉が
綴ってあったので
当時のブログをそのまま
コピペしようと
見返していたら。
ヒチロとのことが書かれたブログが
もう1つ存在していた。
そこに書かれていたこと
そう、私たちの最後は電話ではなくて
彼女が私の店に来てくれたんだけど
それが最後の会話だった。
本当に記憶って不思議。
『封印』されていたかのように
詳細を忘れていたけれど
あるきっかけを境に
ビリヤードの玉突きみたいに
連鎖して、次々と記憶が
よみがえってくる
そして、記憶だけでなく
その時の自分の気持ちまでもが
よみがえってくる
不思議よね
でも、それらの過去の記憶は
今、思い出してみても
悲しみとか後悔とかの念ではなくて
愛の念
チヒロと会わなくなった
あの日から
今もずっと
彼女には絶対に幸せでいて欲しい
その思いが途切れることはない
チヒロが私のマンションに
遊びに来ていた、あの頃
私はもう
自分のお店を持っていたので
私たちが25~26歳くらい
だったと思う
ヒチロの2歳の子供
みっくんが
ひとりで素麺をすすっていて
お椀を落としてしまった時に
みっくんが泣くと
スッキリするの
だから、わざと泣かせちゃうの
実はね、私・・・
みっくんをかわいいと思えないの
全然、愛せないの
ひどいと言われても仕方ない
でも、泣かれるとイラつくの
だから、余計に叩いたりして
もっと泣かせちゃうの
子供が泣いてる姿を見てるとね
自分が泣いてるようでムカつくの
みじめで、ムカつくの
泣いてる姿をみて、イラついて
みっくんをもっと泣かせちゃうの
チヒロは涙を浮かべるとかではなく
淡々とそう
教えてくれたんだけど
私は『そっか・・・』と
静ずかにつぶやいて
冷静にヒチロに質問してみたの
『で、家では、どんな風にして
みっくんを泣かせるの?』
今見たいに
みっくんが絶対に出来ないことを
わざと失敗させて、怒ったり
顔を叩くと、すごく泣くから
わざと顔を叩いたり。
『グウでは、叩いてないよね?』
うん、それはない
でも
みっくんの口からも
おじいちゃんみたいな
くさいににおいがして
それは、私が
歯を磨いて
あげてないからなんだけど
でも、磨いてあげれないの
磨いてあげるのがいやなの
子供がかわいいと思えないの
お風呂もずっと
入れなくていいかなとか
思っちゃうし
実際に
何日も入れないこともよくあるし
このことは、誰も知らないの
今日、ほうじ茶にだけ
はじめて言えたこと
その時、私は
淡々と話してくれるチヒロの言葉を
頭の中でいろいろと分析して
考えていたんだけど
とにかく
チヒロの口からは、そのあとも
そんな自分を止めたい
とか
みっくんがかわいそう
とか
そのような言葉は
一言も出てこなくて。
夫婦不仲でセックスレス
旦那に愛されない孤独
なにをしても
人並みに出来ない自分への苛立ちと
誰からも愛してもらえない
みじめな自分
抱かれたい
旦那に愛されたい
そう、妹にだけ
打ち明けてみた翌日に
母親と妹から
『母になりながらも
汚らわしい』
と言われたショックと絶望感
その後も、母親と妹からは
母になりながらも
発情するな!と
浴びせられる罵声
チヒロは限界なんだ
もう、限界なんだ
そう、直観で感じた。
でも、チヒロのために
みっくんのために
どうしたらいいとか
なにができるのかとか
全然、考える時間はなかったし
いい案があるのかもわからない
チヒロが日常的に
みっくんにしていることを
聞いたとき
私の口から
とっさに出た言葉は
ねぇ、私の店
手伝ってよ!
とにかく、環境が変われば
今の状況がなにか変わるかも・・・
そんな一心で
そう提案してみたの。
だって、チヒロが頼れる人は
もう
誰もいないのを知ってたから。
この私の言葉が引き金となり
私とチヒロの縁が切れるまでの
カウントダウンが始まります
続く
読んでくれてありがとう
続きはこちらから