夏は暑いし、冬は寒い。

当たり前の話やけど、

一般的な髪の毛が存在する貴方たちは何も感じないかもしれんけど、

我々頭髪に問題がある奴らっていうのは、

夏の炎天下、遮るものはなし、

でも女性ではないので、上品に日傘をさすような事もできず、

冬の極寒の中、北風に攻められ、一切の防御なしに攻められっぱなし。

 

だから夏、冬になると幾度となく帽子を買っては被ってみた。

何度も何度も挑戦しては、家に帰って被って見せて笑われ断念。

それの繰り返しでした。

 

昨日、イタリアから帰国した友人が俺に合う帽子を買ってきてくれた。

イタリアの帽子店の方とも俺の顔写真を見せて相談もして、

彼が前からイメージしたものを買ってきてくれた。

 

彼曰く「人って意外と何もみてないんです。1ヶ月被っていたら大丈夫」と。

「今日から被ってください」って言われた。

 

で、仕方なく被ってレストランに行った。

友人と晩飯の約束をしていたから、普通に被ったままウエイティングカウンターで

酒を飲んでいた。

 

ずーっと喋っていても、何も彼は言わない。

「あれ?こいつ俺の帽子の話一切しないなぁ〜」

延々と喋ってる。

「おい、まだ気が付かないんか?」

まだ喋ってる。

ついに

「俺の帽子気が付かない?」

「えっ?」

「今日初めて帽子に挑戦してるんやけど、」

「は??前から被ってませんでしたっけ?」

 

そういうもんやと思った。

人は自分が思うほど見てない。

ってことは、一つのファッションアイテムとして帽子が加わるのはええことや。

 

友人いわく、

「一度帽子のイメージが周りにつくと、被っていなくても大丈夫。

 被っても被らなくてももう大丈夫になる」ということ。

実際、彼は最近かぶってない。

でも初めて会った頃は被っていた。

違和感が両方ない。

 

そういう事なんや。

イメージをつけておくだけ。

 

そういう事やったんや〜。

 

今日も被って出社しました。

これからもしばらくは被り続けます。

 

もうこうなったら、徹底的に被ってやる。