インド赴任当初よく目に入ったのが
道端で寝そべっている人が携帯電話で
話している様子!
本当に不思議でならなかった。
どう見ても物乞いをしている人が
どうして携帯電話が持てるのかが
不思議で不思議でしょうがなかった!
簡単な機種で有れば、そう高くなく
携帯電話は購入出来ることがわかった。
彼等のSIMカードはプリペイド式、
事前に通話料金を払って使うタイプ。
プリペイドの通話用の券はどこでも
購入出来る。道端の売店から電話会社の
専門店まで30ルピ、約60円から
販売されている。
以前、大家さんのお手伝いさんが
仕事の時間中に電話で話していて
腹が立ったので取り上げたと言う。
丸一日取り上げた間、何度も電話は
鳴ったと言う。
一日の終わりに電話を返したと時には
不在着信が40件あったそうだ。
1件に付き3分間話したとすると一日に
120分、2時間は話したことになる!
「勤務時間内の2時間は電話で
話していると思うと腹が立つわ!」
と、大家さんはカンカンになりながら
説明をしてくれた。
うん、確かに腹が立つ話だ。
子供達のバスの送り向かい、犬の散歩、
子供達を公園で遊ばせている時も
お手伝いさんの片耳には電話機がある。
読み書きが出来ず、映画を観るお金もなく
部屋にはテレビなんて贅沢品が有るわけない。
彼女達の唯一の楽しみはおしゃべり。
電話での会話が彼女達の娯楽、息抜き!
通話料はお金が掛かるではないか!
と、思うが電話会社もよく考えたもので
顧客を満足させ、自分達のプリペイド券を
購入してもらう仕掛けをしている。
無料通話キャンペーンだ!
長話がどおりで出来るわけだ。
BOP、低所得層を巻き込んだビジネス展開を
垣間見た気がした。
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