人との出会いからご縁が生まれる。
ご縁があったのだから私は私の
できる限りその人とのご縁を大事に
していけたらと心掛けている。
特に使用人に対してこの思いは強い!
実は、約3ヶ月前からトライヤルで
住込みのお手伝いさんがいました。
北インドの小さな村からやって来た
Bちゃんはグルガオンの親戚を頼って
上京してきました。
お手伝いさん経験は全くなく
英語も間々ならない彼女の笑顔に
ひかれてトライヤルと言う形で
我が家に迎え入れました。
5歳の息子とも相性が良く言葉の壁は
2人の間では全く問題が無く、良く笑い
たわむれていました。
今朝、彼女は自分の意思に反して
親戚に連れて行かれました。
Bちゃんの親戚は私達が払っている
お給料に不満があったのです。
お手伝いさん初心者にしては
十分過ぎるお給料を渡していました。
食費、日用品、健康診断、ボーナス
…などなど普通では考えられない
福利厚生が付いた条件でインド人や
他のインド在住の外国人に過剰だと
言われることもありました。
でも、住込みで幼い子供がいる以上は
Bちゃんには健康でいてもらわないと
いけない。食べ物は体の基本だから
私達と同じ水準の食材、お水も同じもの。
日用品も衛生面を考えて同じもの。
しかし、Bちゃんの親戚は数字にこだわり
給料の値上げを言い始めました。
お手伝いさんトレーニングを1年間かけて
いずれは値上げを考えていました。
外国人の家庭で働くと給料が良い!
言葉通じない分、結構思い通りになる!
外国人は依存するから首にはなりにくい!
…などなど。
そんなことを考えてBちゃんの親戚は
かなり強い姿勢で交渉してきました。
色々と調べたり、聞いて行くうちに
見えてきたことが1つ…
Bちゃんは北インドの家族の借金返済の
担保なのだと言うこと。
今朝、Bちゃんは…
「自分はお金が低くてもここに居たい。
でも、親戚が許してくれない。」
と、涙目で一生懸命につたない英語で
説明してくれました。
彼女のために、私達のためにもう少し
Bちゃんの親戚と交渉を続けることが
出来たでしょう。給料を値上げしても
良かったでしょう。
今回の一連の出来事に関して間に
インド人の方に入って頂きました。
その方のアドバイスでこれ以上は
関与しない方が良いと言われました。
人身売買、脅しのような行為が
家族や親戚どうしておきていることを
知ってしまった以上Bちゃんの身の安全、
北インドに居る彼女の家族の身の安全、
私達の身の安全を考えると、これ以上の
交渉を続けること辞めた方が良いと
アドバイスされました。
昨夜、息子は泣きながら床につきました。
今朝は、いつも通りにBちゃんと3人で
バス停まで行きました。
Bちゃんの意向で最後に息子を見送りたいと
言ったからです。
バスに乗る前にBちゃんに大きなハグを
した息子の姿が私の目に焼き付いて
離れません。また、息子に辛い思いを
させてしまいました。
出会いが有れば、別れはつきもの。
しかし、5歳児には辛いことです。
親戚と話し合い説得したいと言っていた
Bちゃんでしたが多分もう我が家に
戻って来ることは無いと思います。
途上国の支援に力を入れている妹と
途上国に良く見られる人身売買や
マフィア的行為についていつも以上に
昨夜は語り続けました。
この風習と呼ぶべきだろうか?
この日常的に起きている搾取的行為、
人身売買のような、人を働かせお金を
むしり取る行為は根深い!
私は自分の微々たる力で1人の女性の
生活の応援、彼女の家族の生活の応援、
そして少しでも彼女の将来のために
英語教育の手助けが出来ればと思って
いましたが、Bちゃんはこの悪夢のような
負のスパイラスに根深く入れられている。
たった1人、若くって賢い働き者の女性を
助けることが出来ない自分の無力さ!
この悔しい気持ちと空しい気持ち…
どうすることも出来ません。
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