鮨とワインの相性⑴

鮨 日本橋 鰤門で、鮨とワインの相性を追求して5年半が経ちました。
その5年半で、独自で見つけた事があります。

ワインに含まれている鉄分と、鮨の素材が持っている鉄分と亜鉛と酸化した脂質が反応すると生臭くなるという事です。

生臭くなるイコール、相性が悪いと捉えます。
せっかく美味しい鮨と、美味しいワインを合わせて、生臭くなってしまっては、意味がありません。

ワインには、必ず鉄分が含まれています。それが多いか少ないかの違いです。
平均的に白ワインより赤ワインの方が、鉄分が多いのです。

鮨と日本酒、鮨と焼酎が相性がいい事は知られています。
鮨に、日本酒や焼酎を合わせても、生臭くならないのは、日本酒や焼酎に含まれている鉄分は、ごく微量でゼロに近い値となっているからです。
その事からも、ワインに含まれている鉄分が原因で、鮨を生臭くさせている事を裏付ける事が出来ます。

鉄分の多い素材は、赤身に代表されるマグロやカツオです。
亜鉛が多い素材は、魚卵の数の子やイクラ、そして貝類です。生ガキは、亜鉛の固まりと言えます。
酸化した脂質で、生臭く感じる事が多い素材は、光物のアジやイワシです。
光物は、鮮度が命と言われるのは、その為です。
持ち帰りの鮨で、生臭く感じてしまうのは、酸化した脂質が原因と考えられます。

今あげた鮨の素材は、生臭く成りやすい物です。
そのような素材には、鉄分の含有量の少ないワインを合わせれば、生臭く成りにくいと見い出しました。
その考えでいけば、白ワインも赤ワインもシャンパンも、ワイン産地も関係なく、合わせる事が出来ます。

5年半、鮨屋の現場でお客様に接して来て感じた事は、鮨に赤ワインを飲みたいお客様が多いという事です。
その赤ワイン好きのお客様に、どのような赤ワインをおすすめするのか、その課題が鮨とワインの相性の原点になったのだと思います。

次回は、鉄分の含有量の少ないワインの見つけ方をお話しします。

鮨 日本橋鰤門 大江
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