謹賀新年 
輝かしい年頭にあたり
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
本年も相変わらずよろしくお願いいたします

 

               2024年元旦

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内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

いよいよ新しい年 2024年が始まりましたね。

 

2024年は、甲辰(きのえたつ)の年になります。

 

十二支の中で唯一架空の生き物である龍の年であり、昇り龍(のぼりりゅう)のように「上昇」や「成長」がキーワードとなる1年となるそうです。

 

龍が司る(つかさどる)辰年の2024年は「上昇気流に乗りやすい」機運を持っているのだそうです。

 

なんだか、ワクワクしますね爆  笑

 

さて、昨日、ニュースを眺めておりましたら、「幹細胞培養上清液(かんさいぼうばいようじょうせいえき)」についての話題がありました。

 

都内の美容関連クリニックで、「癌のある方」数人に「幹細胞培養上清液(かんさいぼうばいようじょうせいえき)」を投与したところ、急速に癌が増大したというものでした。

 

また、「誤報」なのかもしれませんが・・・「幹細胞培養上清液」や「エクソソーム」、そして、「N M N(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」は、癌のある方に投与するのは、リスクが高い・・・と多くの海外の論文では述べられているので・・・なぜ、このようなことが起きるのだろうか?・・・と思った次第です。

 

何事もそうなのですが・・・

 

新しいことを始める際には、それが世界の常識のポイントがどこにあるのか? ということなど自分自身の立ち位置が、世界の常識と掛け離れてはいないか?・・・を徹底的に自己評価をしていく必要がありますよね。

 

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

 

さて、今回は「薬不足」の問題について・・・です。

さまざまな疾患に対する治療薬が不足している問題については、各種の報道でご存知の方も多いと思います。

 

とくにこの冬の時期は、さまざまな感染症にかかりやすい時期なのですが・・・「咳止めの薬(鎮咳剤)」が薬局にもないとお困りの方も多いかもしれません。

 

「誰かが大量に買い占めたのではないか?」・・・と憤慨(ふんがい)していらっしゃるとも聞いたりするのですが・・・どうやら、そんなことでもなさそうです。

 

(図はお借りしました)

 

どうやら、事の発端は・・・2020年に後発薬メーカーの小林化工株式会社で起こった品質不正なのだそうです。

 

爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤の成分が混入し、服用した人が意識を失うなど重い健康被害が発生したニュースを覚えていらっしゃる方も多いと思います。

「後発薬」とは、いわゆる「ジェネリック医薬品」ですね。

 

以前にもブログ内でも「後発薬=ジェネリック医薬品」の話題を取り上げたことがあるのですが・・・

 

「先発医薬品」と同じ有効成分を同じ量含み、同一経路から投与する製剤です。効能・効果、用法・用量が原則的に同一であるものでしたね。

 

しかしながら、有効成分は同じであっても、その成分の添加物が違うことがあり、外観、味覚、使用感が異なることや薬の効果が「先発医薬品」とまったく同じ有効性が示せないものもあったと考えられています。

 

上記のようなトラブルのニュースに、私は、とても驚いたわけですが・・・さらに驚いたのは・・・

 

こうした後発薬メーカーによる不祥事やトラブルは、小林化工1社だけにとどまらず、上の図に示すように・・・「後発薬」製造の業界

全体で業務停止命令や改善指導が相次いだようです。

 

すると、不祥事を起こしていない製薬会社に薬の生産注文が殺到するわけですが・・・これらすべての増産に対応することは難しく、多くの薬で出荷が制限されるようになったそうです。

 

この出荷制限が・・・全国的な薬不足を生み出していたところに

秋〜冬にかけてのさまざまな感染症の流行が、さらに「薬不足」の状態を悪化させてしまった・・・というのが、真実のようです。

 

こうした状況は・・・約2〜3年程度は、続くのではないか・・・と考える方も多いそうですが・・・私は、早い時期にこの状況が改善することを願うばかりです。

 

医療機関にとって、薬がないことは・・・死活問題(しかつもんだい)になりかねませんので・・・ね。

 

 

2024年も 皆さまにとって

健康で、幸多い1年となりますよう

心から願っておりますハート

 

素敵な年始をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>1月2日

 

新年の幕開けを慶んでいたのも束の間(つかのま)で、大変な災害が起きてしまいましたね。

被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げると共に、亡くなられた方やそのご家族には、心よりお悔やみ申し上げます。

 

今回は、薬剤が不足しているというお話をしたわけですが・・・

その根本の原因は、「ジェネリック医薬品」の処方割合が高くなっていたということにあるのかもしれませんね。

 

ただし・・・実際に薬剤を必要としている方がいるわけですから、いつまでも、「過去にあのようにすればよかった」と考えていても、それは、時間の無駄であると言えるかもしれません。

 

JTKクリニックでは、漢方薬のエキス製剤を日頃から診療で使っていますので・・・不足した薬をどの漢方薬に置き換えられるか?といったシュミレーションなどもしています(保険診療の適応です)。

 

漢方薬かあ〜と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、副作用も少なくて、効果のある薬剤が多いのですね。

 

今回の薬剤不足に対応するための「漢方薬エキス製剤」のご紹介は、またの機会にするとして、今回は、『漢方薬の歴史』は、どのようなものであったかというお話を少しだけしてみたいと思います。

 

「東洋医学」の歴史は、「周」王朝の時代から約 3000 年の歴史があります。世界史をご存知の方には、釈迦に説法(しゃかにせっぽう)になってしまいますが・・「周(しゅう)」は、紀元前1046年〜紀元前256年に存在した古代中国の王朝となります。

 

中国医学の最古の書物で哲学や鍼灸について論じられた『黄帝内経』(約2000年前)や、後漢末期に伝染病の治療法などをまとめた『傷寒論』(約1800年前)などの書物は、現代まで伝えられています。

 

日本に入ってきたのは、「古墳時代」後期に朝鮮半島を経て日本に伝来した中国医学は、その後も「遣隋使(けんずいし)」や「遣唐使(けんとうし)」により最新の内容に更新されていきます。

 

これらのなかで、「漢方薬」を中心とする東洋医学が日本に入ってくるうえで、最も大きかった出来事はどのような出来事(できごと)であったのでしょうか?

 

岡山大の研究チームが注目しているのが、日本への仏教伝来で知られている「鑑真(がんじん)」の影響なのだそうです。

 

「鑑真」は、742年に聖武天皇の命を受けて、日本に渡ろうとするのですね。

 

「鑑真」は弟子たちに「日本に渡りたいものはいないか」と呼びかけますが、誰もいなかったので自ら(みずから)渡日することにします。

 

嵐や密告によって5度失敗し、「鑑真」が日本への渡海を成功して屋久島に漂着したのは、最初の企てから10年以上経過した753年のことだったそうです。

「鑑真」は、その間に失明(しつめい)もしてしまったというお話は、ご存知の方も多いと思いますね。

 

「鑑真」が、日本への渡海を成功した際、仏典だけでなく、多くの「漢方薬と組み合わせレシピ」、香辛料、医学書も日本に持ってきたと言われています。

 

これまでは、984年に編纂された現存する日本最古の医学書『医心方』に「鑑真」がもたらした漢方処方の一部が記載されていたそうなのですが、全容は不明だったのですね。

 

岡山大学で研究していた「Liu Shihui博士」は、在任中に現代中国の廃版書籍『三宝問世(鑑真秘伝三宝)』を見つけ、その中に鑑真が日本にもたらした漢方薬の全容が記載されていることを見つけたそうなのです。

 

36種類の漢方薬の内訳は、芍薬(シャクヤクの根)、山梔子(クチナシの実)、杏仁(アンズの種)半夏(カラスビシャクの塊茎)、厚朴(ホオノキの樹皮)、旋覆花(オグルマの花)などです。

 

いずれも現代でもよく知られている漢方薬の成分で、たとえば「芍薬(シャクヤク)」には、「ペオニフロリン」という有効成分が含まれており、鎮痛、抗炎症、抗けいれんなどの様々な効果があるとして、

 

月経困難症などに使われる「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)」足の筋肉のつりに使われる「芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)」などは、現在も「保険適用」でも処方されたりもするポピュラーな薬剤なのですね。

 

「漢方医学」は哲学的な思想と経験の集積を基盤としており、体質改善などに力を発揮するとされています。

 

自然科学から発祥し、外科的な処置や即効性に優れた「西洋医学」とは対照的ですが、近年は「漢方医学」に対して科学的な根拠を説明する研究も多く進められています。

 

世界保健機関(WHO)から勧告される疾病、傷害及び死因の国際統計である「国際疾病分類(ICD)」では、2019年の第11改訂(ICD-11)から伝統医学分類が新たに加えられ、西洋医学と漢方医学、中医学などの共存も注目されているのですね。

 

 

今回も最後までお付き合いいただき

誠にありがとうございましたお願い

 

 

参考)

ニューズウィーク日本版

「鑑真が持ってきた36種が今日の漢方薬の源」との研究結果 日本の漢方医学の歴史

より

 

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( 東京紀尾井町 イルミネーション

:筆者撮影)

 

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 JTKクリニックホームページ

 

 理事長、院長  

小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

新潟大医学部卒

 

  <JTKクリニック・アンチエイジング治療>

 

 

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Instagram: jazz_1700

 

 

 

 

⇧「私が選曲し、ミュージックアプリ『spotify』内で作ったJazz音楽のプレイリストです。プレイリストで『Tokyo Jazz  story』を選択してもらってっても聞くことができます。

 

時々、曲を入れかえていますので・・・もし、興味があれば・・・どうぞ。もちろん・・・無料ですウインク

 

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JTKクリニックからのお知らせ

 

2024年1月3日まで、休診とさせていただきます。1月4日からは、通常の診療を行います。

 

◯新型コロナやインフルエンザの感染のリスクを考え、外来診療は予約制をとり、待ち時間が生じないようにしています。

 

◯ ダイエット漢方製剤は、オンライン診療でも処方が可能です。

 

◯ 線維筋痛症に対するノイロトロピン等の点滴療法、トリガーポイント注射を行なっております。(セカンドオピニオン診療も可)

 

 

◯ 新型コロナウイルス後遺症外来を行なっています。 

(オンライン相談も可)

 

2024年1月から、アンチエイジング、自己免疫疾患、癌に対する複合治療について学ぶセミナーを開催したいと思います(月1回のペース)

(開催日などの詳細は、未定です。後日、ブログ内でご案内したいと思います)

 

 

 

 

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